短編
□過去拍手
1ページ/5ページ
――― 飴と煙草
『“カラコロ”…。』
「おい。」
『…何、三蔵。』
「お前、それで何個目だ。」
『ん?えっと…、ひぃ、ふぅ、みぃ…、まだ三袋じゃん。』
「…よく見ろ馬鹿野郎、三袋は三袋だが飴達がが入っていた大袋だろうが。」
『細かい事を気にするなよ、まだ100はいってない。』
「細かくねぇよ。お前糖尿病まっしぐらだな。」
『ハッ、そういう三蔵はヘビースモーカーだから悟浄とお揃いで肺ガン直行便じゃないか。しかも短気だから何時ハゲも可笑しくないときた。』
「てめぇッ!!人が心配してやってるのに…!!」
『何さ、人の事より自分でしょッ!!三蔵煙草数量半端無いおかげでこちとら何時も煙いんだよ!!煙草吸って無いのに肺ガン便に同列乗車しかかってんだよ!!』
「ハッ、そのまま乗ってお前も肺ガンの仲間入りだ。」
『んな、仲間入りいらないわッ!!』
「お前糖尿病に肺ガン揃ってお先真っ暗だな。」
『ならば、三蔵も道ずれだッ!!』
“ がしりっ ”←三蔵の胸倉を掴む
「おい咲…ゃ “ ちゅ ”
……。」
『…。』
「…“カラコロ”…甘ぇ…。(げんなり」
『私は苦かった…。』
「つか、口移しかよ。」
『悪い?三蔵に新しいのは勿体ない。』
「食い意地は猿と一緒だな。」
『何とでも。』
「おい。」
『…何、……ん、…!?』
「…返す。」
『“カラコロ”……あげたもん返すなよ。』
「ハッ、甘いのはお前だけで充分だ。」
『……恥ずかしげもなくしゃあしゃあと。そして煙草で中和ですか。』
「悪いか。」
『良いよもう。一緒に肺ガン便に乗ってやる。』
「大丈夫だ、泣いても喚いても連れてくから安心しろ。」
『鬼畜生臭坊主め。』
「なんとでも言いやがれ、俺はお前で糖尿病だ。」
『なら、許してやる。』
そんな1日。
.