短編

□過去拍手
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――― 飴と煙草


『“カラコロ”…。』

「おい。」

『…何、三蔵。』

「お前、それで何個目だ。」

『ん?えっと…、ひぃ、ふぅ、みぃ…、まだ三袋じゃん。』

「…よく見ろ馬鹿野郎、三袋は三袋だが飴達がが入っていた大袋だろうが。」

『細かい事を気にするなよ、まだ100はいってない。』

「細かくねぇよ。お前糖尿病まっしぐらだな。」

『ハッ、そういう三蔵はヘビースモーカーだから悟浄とお揃いで肺ガン直行便じゃないか。しかも短気だから何時ハゲも可笑しくないときた。』

「てめぇッ!!人が心配してやってるのに…!!」

『何さ、人の事より自分でしょッ!!三蔵煙草数量半端無いおかげでこちとら何時も煙いんだよ!!煙草吸って無いのに肺ガン便に同列乗車しかかってんだよ!!』

「ハッ、そのまま乗ってお前も肺ガンの仲間入りだ。」

『んな、仲間入りいらないわッ!!』

「お前糖尿病に肺ガン揃ってお先真っ暗だな。」

『ならば、三蔵も道ずれだッ!!』



“ がしりっ ”←三蔵の胸倉を掴む



「おい咲…ゃ “ ちゅ ”


……。」

『…。』

「…“カラコロ”…甘ぇ…。(げんなり」
『私は苦かった…。』

「つか、口移しかよ。」

『悪い?三蔵に新しいのは勿体ない。』

「食い意地は猿と一緒だな。」

『何とでも。』

「おい。」

『…何、……ん、…!?』

「…返す。」

『“カラコロ”……あげたもん返すなよ。』

「ハッ、甘いのはお前だけで充分だ。」

『……恥ずかしげもなくしゃあしゃあと。そして煙草で中和ですか。』

「悪いか。」

『良いよもう。一緒に肺ガン便に乗ってやる。』

「大丈夫だ、泣いても喚いても連れてくから安心しろ。」

『鬼畜生臭坊主め。』

「なんとでも言いやがれ、俺はお前で糖尿病だ。」

『なら、許してやる。』





そんな1日。





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