メルヘンの世界

□異世界少年
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始まりは何時も唐突で。
知らぬ所から、じわりじわりと浸食を始めている。







  〜 Wonderworld in boy 〜







コポコポ…
コポリ、コポリ…





音を立てながら上がるは、生命が必要な気泡。










ゆら、ゆら…
ゆらゆら…



漂うは、水に溶けてしまいそうな薄水色の長い髪。













トクリッ…、トクリッ…
トクリ…、トクリ…



刻むは、生命の証の音。










白い肌は雪のように、死人のように、魚の腑のように、羽のように透き通り。

まだ何色かも分からぬ双方は、堅く堅く瞼に閉じられ色を隠し。

気泡を放つ桜色の唇は、言葉を紡がず未だ気泡以外は放たない。






長い眠りは、年月を越え。
新たな目覚めを促す。



目覚めの時は、後少し…。









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