紅華の唄

□ファイル
1ページ/3ページ



ーーー“パァンッ”


銃声が辺りに響いた。
とっさに近くいた彼に覆い被さる。
それは、反射神経に近かった。

身体にはしる撃ち抜かれた激痛。
身体から力が抜け、ぐらりと身体が後ろに傾いた。

しかし、すんでのところで、彼が私の身体を受け止める。
視界に、彼の泣きそうな、悲痛そうな、驚愕が入り混じった顔を浮かべいた。

普段の彼からは想像出来ない表情。
いつも無表情で何を考えているか分からない顔なのに。

普段の彼からは想像出来ない表情。
いつも無表情で何を考えているか分からない顔なのに。

ぼんやりと彼の顔を眺めていると、ゴボリと喉から灼けるような痛みと、赤い血が口を伝い流れる。



.
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ