紅華の唄
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ーーー“パァンッ”
銃声が辺りに響いた。
とっさに近くいた彼に覆い被さる。
それは、反射神経に近かった。
身体にはしる撃ち抜かれた激痛。
身体から力が抜け、ぐらりと身体が後ろに傾いた。
しかし、すんでのところで、彼が私の身体を受け止める。
視界に、彼の泣きそうな、悲痛そうな、驚愕が入り混じった顔を浮かべいた。
普段の彼からは想像出来ない表情。
いつも無表情で何を考えているか分からない顔なのに。
普段の彼からは想像出来ない表情。
いつも無表情で何を考えているか分からない顔なのに。
ぼんやりと彼の顔を眺めていると、ゴボリと喉から灼けるような痛みと、赤い血が口を伝い流れる。
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