短編SS

□色褪せない君
1ページ/1ページ

カントリー風な服をきていつもと違うC.C.を見た。
綺麗な若草色。
キラキラと風に舞って俺を誘う。


視線に気づいたのか振り返るその顔は楽しそうに笑う天使の様だ。

琥珀の瞳に俺の姿が映るだけで心臓がどくんと跳ね上がった。

「なんだ?私に見惚れていたのか?」

悪戯っぽく微笑む。

あぁそうだよと答えてやろうか?
正直に答えた俺を見てお前はどう思うかな?

「馬鹿言え。お前は目を離すと何をするかわからんから不安なだけだ。」

「ふーん。」

全てを見透かすようなその視線。

「……。」

なんだか悔しく感じて俺は手招きをする。
まるでつれない猫でも誘うかのように。

「…?なんだ?」

それでもお前は可愛い仕草で俺へと近づいてきた。







「ッ!?」






その腕を突然引っ張りよせ抱き締めた。

ぎゅっと体温をもっと間近で感じたくて力を込めた。
今コイツがどんな顔をしているのか…
きにはなるが離したくなくてC.C.の髪に指を通す。
そっと盗み見たC.C.の耳はガラにもなく真っ赤で。

「ル…ルルーシュ…?」

「なんでもない。だけど…もう少しこのままで。」

俺自身もついそんなC.C.に甘えてしまう。

「…お前…一度死んでから…大胆になってないか?」

「そうかもな。だがそれも悪くないだろ?」

なんせ魔王なのだがら。

「まぁ…たまになら悪くはない…。」

C.C.は俺の胸の中で照れるような仕草を見せた。


ふ…。


思わず笑みが零れた。

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ