小説2

□魔王3
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『おい、ルルーシュ。』


突然、精神での通信にルルーシュは駒を持つ手が一瞬だけ止まった。
周囲には悟られないよう直ぐに平静を取り戻し盤上を眺める。

『いきなりなんだ…今は勝負の真っ最中だ。下らない用なら…』

『下らないかどうかは聞いてから判断しろ。』

ルルーシュの不機嫌な返しにC.C.は遮るように言葉を重ねた。
その返事にルルーシュは眉間に皺を寄せる。

『何かあったのか…?』

すぐにC.C.のおかしな雰囲気に気付き聞き返す。

『何かあったと言えばまだないんだが…』

しかしルルーシュの返答にC.C.は言葉を濁した。

(自分から聞けと言ってきたくせにまったくこの女は…)

『何だ…さっさと言え。』

急かすように促すとルルーシュは盤上に意識を戻し駒を進めた。
小さくC.C.が『はぁ』とため息をついたのが聞こえた。






『今、私の上に若い男が乗っている。どうやら私は強姦されるみたいだ。』





ピタリ、とルルーシュの手が止まった。驚きに一瞬だけ目を見開く。

『は…?』

突然、強姦などと言い出すC.C.にルルーシュは苦い顔をした。

『だから強姦されそうなんだ。』

『なんでそんな事になるんだ…。』

『私のせいじゃないぞ?』

ルルーシュは頭が痛いと言わんばかりに眉間に皺を寄せた。
無論C.C.には見えないのだが。

『もういい…わかったから五分だけ貞操を守っていろ。』

ルルーシュの瞳がスゥと細くなり鈍い光を纏った。







「暴れないの?」

頭上から響いた声はまだあどけなさを残したものだった。

C.C.はこんな子供に押し倒されている自分が可笑しくてついくすりと笑ってしまう。

「もう少ししたら暴れだすさ。」


C.C.の余裕な態度に少年は面白くないと顔をしかめた。
しかし少女の頭上でベッドに押さえつけるようにして握っている両の手は離さない。

「君、いくつ?」

「女性に歳を聞くのは失礼だとボスから教わらなかったのか?」

C.C.はふんと鼻を鳴らしぶつけられた質問をかわす。

「まぁいいけど。」

少年は特に気にした様子もなくC.C.の両手を器用に片手で固定し、ゆっくりとフリルのついたスカートへもう片方の手を侵入させていく。
緊張と不安に駆られびくりとC.C.は身体を揺らした。

「私をどうするつもりだ?」

時間を稼ぐために成るべく会話をさせることに集中する。

「ボスの玩具かな。」

しかし少年は喋りながら手を進めていく。

「くッ…」

「気に入られなければ奴隷として売られちゃう。」

奴隷…その言葉を聞いて瞬時に過去がC.C.の脳内を過る。
しかしそんなC.C.を気にする事なく少年は業務的にコトを進めていく。

「大丈夫。君は高く売れるから待遇はいいはずだよ。」

「そんな事…なぜわかる?」

「知らないの?奴隷は綺麗な色ほど高いんだ。一番は金髪(ブロンド)だけど、君はとても珍しい色をしてるし…肌も人形のように白く綺麗だ。
それに瞳の色が金色だ。金持ちは大金叩いて君を買うよ。」


「何より、君は綺麗だからね。」

付け足すように言われ、C.C.ははっと嘲笑した。
少し容姿が変わっただけでこれか…と思った。
幼い頃の自分は奴隷としてみても酷い扱いを受けていた。
それは二束三文で売られた事を意味している。

そんな自分が高値で売れる、ときた。

(可笑しすぎて笑ってしまう。)

昔は文字通り、幼すぎたのだ。
そして今の自分の見た目は少女と大人の女の境界線。
好色なエロオヤジからみたら一番初々しく調教しがいのある時期だろう。
勿論それだけでなく時代背景も関係しているのだろうが。

「アッ!?」

そんな事を考えていたら突然身体に快感が走り迂闊にも激しく喘いで身体を揺らしてしまった。
見ればいつの間にか服を剥がれ少年がC.C.の乳首を弄っている。

「やっとその気になってきた?」

相変わらず無表情でC.C.に話しかけると同時に服のポケットから紐を取りだし器用にC.C.の腕をベットへくくりつけた。

「やめろ…ッ!」

嫌な予感が走り流石のC.C.も慌てる。
しかし少年は自由になった片手で乳房を揉みしだきながらC.C.の太ももを肩まで持ち上げる。
そして暴れるC.C.の足を押さえつけ下着に指をかけるとゆっくりそれを下ろし始めた。














「おい。」

突然、少年のすぐ近くから男の声が聞こえた。
少年はその事に驚き慌てて顔を上げる。

「あ…お前…どっから…!?」

みれば少女の連れの男が立っていた。
廊下を歩く音も扉の音もまったくしなかった…その事に少年は不審に思いルルーシュを凝視してしまう。
しかしルルーシュもまた盛大に肌を露出し、際どい箇所を触れられているC.C.を確認すると眉間の皺を更に深く刻んだ。
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