.2

□no title
1ページ/1ページ


「ぺしぺし、起きろー」

「ん、んー…叩かないでよ」


今日の朝は、特別眠たかった。(つまり、魔法薬学のレポート課題を出されたんだ!)それはもう、必要最低限の朝ご飯を胃袋に掻き込んだら、机に突っ伏してしまうくらい。どうしてこんな日に限って授業が朝からあるんだよ、もう。


「ハナコはなんでそんなに元気なのさ…」

「ルーピン君はなんでそんなに眠そうなのさ!」

「…whyをwhyで返さない」

「いたいっ!」


手にしていたスプーンに弾みをつけて、ハナコのおでこにコツンと当てる。あ、パイの食べかすがついた。


「レポートやってたからだよ、薬学の。今日提出でしょ?」

「……………あ」

「そう言うと思った」

「あ、あ、あ」

「残念だね。何回目?」

「ル、ルーピ」

「貸さないよ」

「うぇ、否定が速い…」

「貸してと言うと思ったからね」


んー、なんだか目が覚めたかも。一限は…げ、魔法史。あーもう、ハナコ、横で非道だ鬼畜だうるさい。


「ハナコ、うるさい」

「また怒られる!」

「やって来ないのが悪いんだよ。ホラ、一限に内職すれば?」

「…まほうし」

「ん、頑張れば出来る」

「何センチ?」

「50」

「…頑張ればでき、ない」

「出来る」

「できない」

「出来る」

「…できる?」

「出来る」

「ルーピン君、教えてくれる?」

「出来る………って、あ!」

「できそうだ!」



寝不足、ダメ、ゼッタイ。



end.
20100416
ーーーーーーーーー
甘くなくてもいいんだ。こういうのだって、憧れるんだ。


[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ