ハナコはなかなかイケてるやつだと思う。休暇にジェームズの家に来るのは習慣だが、また新しいものが増えた。ハナコが紫色の変な機械を持ってきてくれたおかげで、クィディッチ以外にも俺たちが夢中になる物が増えたんだ。 「いやあ、弟がね。Wiiを買ったからね、ゲームキューブはお役後免。だから持ってきたんだよ」 日本はゲーム大国と聞いていたがハナコの家庭も持っていた。日本の魔法学校に通うハナコの弟はそのウィーというやつに夢中らしい。 「ハナコ!なんだって君はそんなに強いんだい!?僕は全然勝てないじゃないか!」 「フッ、まだまだだねジェームズ。リーマス、そこで右B」 「こうかい?」 「僕のロイぃぃぃぃ!!」 ハナコが持ってきたのはスマブラというゲームで、画面上でキャラクターが暴れ回っている。ちなみに俺のピカチュウはさっき命を使い果たした。ピカチュウほんとうにすまない。可愛かったよ。 「リーマスなんでそんなに強いんだよ。初めてなんだろ」 「さぁ?僕のセンスじゃない?」 「うん。なかなかセンスあるよリーマスそこで右B」 「僕のロイぃぃぃぃ!!」 どこで覚えたのかなぜか色がオリジナルのものじゃないロイが星になった。画面が変わり、リーマスとハナコチームの勝ちを告げる映像が映し出される。ファンシーな恐竜とピンクの物体だ。 「ハナコ!もう一回!もう一回やろう!」 「ジェームズうるさい。わかってるよ。シリウスは一番最初に負けたからピーターと交代ね」 「ピーター負けんなよ」 「僕、もう一回ロイ使う!」 「だからなんで色変えるんだよむかつくぞめがね」 コントローラーをピーターに渡す。ピーターがプレイすると体ごと動いておもしろい。ピーターお前が動かなくてもキャラクターはうごくんだよ。 「平和だな」 「シリウスは馬鹿なのかい!?僕のロイがまたやられそうだよ助けてピーター!」 「どどど、どうすればいい?」 「右B」 「僕のロイぃぃぃぃ!!」 こんな騒がしい平穏がずっと続きますように。 テレビゲーム end. 201012 |