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□猫
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猫を拾った。一応フクロウ便とかで飼い主さんを探してみたけど、一向に見つからなかった。こんな猫、見たこと無いってみんな言うんだ。


「君はいったい、どうしてホグワーツに来たの?普通の猫ちゃんじゃないか」


猫を胸に抱いて、寮へ向かう。ちょいちょい、と人差し指で猫の喉元をくすぐると、ゴロゴロと気持ちよさそうにないた。


「君は僕に引き取ってほしい?……僕、狼だけど」


ニャ、猫は小さくないてゆっくりゆっくりまばたきをした。うとうと。


「リーマスくん?それ、にゃんこ?」

「うわぁ、びっくりした。あーうん、さっき拾ったんだ」

「へーえ、可愛いね」


ハナコに撫でられても、猫は嬉しそうにするわけでもなく、目をしばたいていた。


「抱っこしていい?」

「うん、僕の猫じゃないけどいいよ」


わき腹から持ち上げられて、猫はぶらーん、と四肢を投げ出した。そんな猫にハナコは頬ずりしたり、キスしたり。可愛い可愛いと抱きしめたり。


「外で拾ったからあんまり綺麗じゃないよ?」

「大丈夫!」


ハナコは最後にもう一回、猫の狭いおでこにキスをして、僕に猫を差し出した。たいそう不機嫌な顔の猫は僕をじろり、と睨んだ。お疲れ様。


「今思い出したんだけどね」

「?」

「私次の授業、飼育学だった。移動しなくちゃね」

「あ、そっか。じゃあ」

「うん、またね」


ぱたぱた、と走っていくハナコを見送ってから、僕は猫に向き直った。


「君、羨ましすぎるよ。僕が今君のおでこにキスしたら、君は怒るかい?」


猫は、ついっ、とそっぽを向いた。可愛くないやつ。そうこうしているとホグワーツの予鈴がなる。
げ、今思い出した。僕の次の授業、魔法薬学じゃないか。



トラブルメイカー



end.
猫は白に茶斑の日本猫なイメージ。


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