novel*00
□アナタへ
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ふと、目を覚ます。
そこに一番に目に飛び込んできたのは白い天井だった。
・・・夢を、見た。
それはとても甘くて、優しくて、だけどとても切ない夢・・・。
ロックオンは言った、俺のことが好きだと、愛していると。
そして待ってる、とも言った。
確かに、ロックオンに告白をされた時は正直自分自身、ロックオンのことなどよくわからなかった。
彼と同じ『好き』という感情は持ってなかっただろうし、持っていても気付くことはなかった。
でも、今ならわかる。
俺は、ロックオンが、好きだったのだと。
自覚してからソレが成長するのは早かった。
任務に一緒に出れる喜び、そして共に任務を成功させて帰還できる喜び。
彼がいて、彼とすることに何でも喜びを覚えた。感じた。
初めての感情で、戸惑いもした。
戦場で生きる自分がこんな感情に気付いてしまっていいのか。
俺たちにこんな感情は必要ないんじゃないのだろうか・・・。
そんな色々なものが渦巻いた。
だから、彼に想いを告げることはなく、そして彼と永遠の別れへと至った。
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