novel*00
□美女襲来
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「話は済んだ。行くぞ、刹那」
言うと、ティエリアは刹那の腕に自分の腕を絡めた。―まるでカップルがするみたいに。
「ティエリア!刹那から離れろ!!」
ロックオンが牙を向くと、ふんっと鼻を鳴らしてティエリアは余計に密着してきた。
「悔しかったら自分で掴み穫ってみなさい」
裏声を使ってロックオンに挑発的な目線を送る。
「刹那」
少し、斜め下から名前を呼ばれる。
なんだ、と下を向けば唇が重ねられた。
「!!!!」
ロックオンが固まったのがわかった。
「…なんのつもりだ…」
「親愛の、証」
―…ティエリアはこんな奴だったか?女装で頭が逝かれたのだろうか。
そしてまた口付けられる。
逃げたくてもがっしりと腕を掴まれていて逃げられない。
いくら女顔でも男は男だ。
「いい加減にしろ。行くぞ」
「ふふ、わかってるわ」
…ほんと、お前は誰だと言ってやりたい。
「では、ロックオン・ストラトスさん」
それはもう優雅に、ボロボロになったロックオンを置いて、トレミーから出て行くのであった。
⇒あとがき