novel*00
□I Love you
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『ハレルヤ』
その名前がわからない沙慈とロックオンは未だ怪訝な顔だ。
黙ったままだったアレルヤは、静かに、躊躇いながら口を開く。
「…ああ、とても、幸せそうだった…とても…」
自身の片身であるハレルヤは、刹那と付き合っていた。
皆知っていたことだ。
だが、皆、それについて少し不満だったようだった。
刹那のことを愛していたのはハレルヤだけじゃない。
アレルヤを含め、たくさんの人がそういう目で刹那を見ていた。
だから、半身のハレルヤが彼と付き合いだした頃は本当にショックだった。
人を嫌い、愛し合うことを望まない彼が大切な存在を見つけた。
それはとても嬉しいことだ。
…だけど、その存在が彼、刹那だなんて。
神は本当に無慈悲だ。
初めて愛した人が、片割れに取られてしまうなんて。
マリーは好きだった。
人革連にいたときから。でも、刹那に対する想いはソレと違う。
友情でもない、それは愛情。
「ハレルヤが幸せだったなら、お前も幸せにならなければならない」
そうだろう?とその目が言う。
―…でも、俺が好きなのは…―
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