記念小説
□貴方と腰振り合いたいんです。
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――バンッ!!
「ライル・ディランディ!!!!」
――天国にいる兄さん。俺の目の前で扉を破壊したこのお方はいったい何者なんでしょうか。
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「…今の話を要約すると、」
「刹那が俺を襲わない!」
「…ってことなんだな。わかった、わかったからそんなギラ付いた目で俺を見ないでくれ」
扉を破壊して入って来たのは、ソレスタルビーイングの鬼教官ことティエリア・アーデ。
いつだったか美人だ何だとにまにましていた俺に「目を醒ませ!綺麗な花には棘が、いや、猛毒がある!」と往復ビンタをしてやりたい。
「んー、まぁ刹那ってプラトニックっぽいもんな」
「貴様が刹那の名を軽々しく言うな!俺の刹那が汚れる、ライル・ディランディ!」
「いや、てか俺ロックオンだし。本名で呼び合っちゃいけないとか俺聞いたよ?」
ティエリアから!
「知らん。ガンダムに乗る時は呼んでやるから黙れ」
ひ ど い /(^p^)\
「っは!てか相談(?)しに来たのはティエリアなんだから、それなりの態度があるだろ!」
「貴様に気を使う余裕などない!」
「グハッ!」
殴られた!理不尽すぎて怒りも起こらねぇよ!
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「お遊びは終わりだ、ライル・ディランディ」
「いや、ほぼティエリアがとち狂って、――グハッ」
「お遊びは終わりだ、ライル・ディランディ」
「!!!!!!!!」
ティエリアは艶やかな溜め息を吐(ツ)いた。
目を細めて流し、眉は僅かに寄り、肩に掛からない程度の艶やかな髪はサラリと揺れた。
この解説なんか意味あんのかね!?
「俺と刹那がセックスしたのは俺が女装をしたあの時が最初で最後だ。…激しかったな」
「うわー、いらねぇよ他人の性事情」
にしても何で俺なんだ。
少しずつ信用されては来ていても、ティエリアは俺のことが大嫌いなはず。
「だって貴様はヤリチンだろ」
そういう!?
「アニューと出会って数日で腰を振り合う仲になったのだろう」
そんな貴様がヤリチンなわけがない。
……………、殴っていいかな。
「ライル・ディランディ、俺には色気やフェロモンはないのか?襲いたくならないのか?」
「色気やフェロモンは置いといて、ムカつくほど綺麗な顔立ちだもんな」
「ありがとう嬉しくない」
コ イ ツ … !
取り敢えず、俺はティエリアの話を真面目に聞こうと思う。
え?内容が既に真面目じゃないって?
ティエリアにとっては重要なことなんだろ。
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