novel*00

□“欲求”
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お腹の上にある、ずっしりとした重さに顔をしかめる。
普段の冷静な顔は、今や朱に色を染め、息は僅かに荒い。

「おい、ティエ…」
「ねぇ刹那、知ってる?」

人の腹の上で馬乗りになったままの、口の端を僅かに上げたティエリアと目が合う。

「紫は、“欲求”の色なんだよ――?」

そして刹那は青だね、と、
紫の髪をしたティエリアは、“欲求”なのだと言う。
だからなんなのだ、と目線で問う刹那に、ティエリアはにやりと笑った。

「青は“冷静”…、僕の“欲求”を、鎮めてよ――」







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