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□それは宣戦布告という名の
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俺は、アルトがシェリルと出会う前からの付き合いで、自分の実力を利用してアルトに近付いた。
アルトとシェリルには2人も子がいて、悔しいか?と訊かれたらそりゃ悔しい。
アルトは俺のモノだった。
ずっとそうだと信じてきた。
男同士だとか、名家早乙女家の血が途絶えるとか、俺らには関係ないことだとずっと思っていたのに。
いきなり出てきた女に、全て引き裂かれたんだ。
執着と言われれば執着だけど、それは最早狂気だと、ルカは言った。
「昨日シェリルが帰ってきてさ…」
その言葉ですら苛立つ始末。
宝物を奪った女は憎いか?問われれば答えよう。
「久しぶりの酒つって飲み過ぎてさ、今日も…」
――憎い。とね。