novel*鋼錬

□Kiss
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「・・・しまった・・・」
大きく見開いた金の瞳。
赤いコートを翻して混雑した人ごみの中に消えていった。
「・・・まずいな・・・」
呟きは誰に聞こえるわけでもなく。ましてや、今の子供に聞こえるわけもなく。
「・・・・・・謝ったら、許してもらえるか・・・」
愛があるならば許してもらえるだろう。
イヤ、愛故に嫉妬。と、出来る限り明るく努めてみる。
脳内で明るくしても意味はないのだが・・・。


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