novel*00

□Says.
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ーバレてたのか・・・?

あの美しい小石を拾ってから刹那のあの赤い瞳を見つめてしまうことが多くなった。
今までだって見てきたはずなのに、もっと色々な光を見てみたいと思ってしまう。

自分をソレスタルビーイングに推薦してくれたのが刹那ってだけでとても幸せな気分になるというのに。

兄のことを想っているとわかっているから。
自分は物分りの悪い子供でも、物分りのいい大人でもない。

どちらでもないのだ。

彼は兄を想っているけど、駄々を捏ねてまで兄から奪おうと想うほど貪欲ではない。
だからと言って、諦められるわけでもない。

ー諦められたらすごいけどね。

それぐらい入り浸っているのだ。

あの小石を今でも制服のポケットに入れているぐらいに。

『何かあれば言え』

ー言ってしまうよ?

あの綺麗な鬼教官が言っていた。
言わなければ“彼”には通じないと。

ーこの想いを、君への気持ちを。

ハロを探すのは後にしよう。
ただ、彼と少しでも話したかっただけだからその話を振っただけで。

彼が去った道を進むべく、足を一歩踏み出す。

まだ、物分りはよくも悪くもできないけど。
そんなこと言ってられるような立場でもないけれど。

言わなければ、伝えなければ始まらない。

「・・・うん、行こう」

「刹那、・・・狙い撃つぜ」

ー俺は兄さんじゃないけど。

ーこれは、“俺の”言葉。

そして一歩、踏み出した。



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