リク。

□はじめてのおつかい。
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はじめてのおつかい。



「ねぇ闇人格、ちょっとおつかい頼んでもいい?」
「おつかい…?」

テレビを見ていた闇マリクは首を傾げてマリクを見た。


マリクがこんなことを闇マリクに頼んだのには理由がある。
闇人格と身体を分けられるようになってから、目の前を闇人格がうろつくという状況も不快だったが、自分の中に闇人格がいるのはもっと不快だったので切り離しているのだが……



………闇人格が全く使えないのだ。



まず手始めに部屋の掃除をさせてみたが逆に散らかしたり、
皿を洗わせたら木っ端微塵に破壊したり………
唯一ちゃんと出来ることといったら、ラーの真の姿を解放して城之内を焼き尽くすことだけだった。

そこでマリクは今回おつかいに行かせてみることにしたのだ。
が、マリクは多分上手くいかないだろうと悟っているので、言ったものと違うものを買ってきたりしたらそれにかこつけて家を追い出すつもりである。
マリクはそんな企みなど微塵も感じさせないような満面の笑みで言う。

「そう、おつかい。
緑茶とお醤油がきれちゃって。
本当はボクが行けばいいんだけど…生憎今日はグールズでの大規模なカード狩りを予定していてね……」

そう言って、マリクはちらりと闇マリクをみた。
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