Presents!

□坂ずきんちゃん
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昔々あるところに、坂ずきんと呼ばれるそれはそれは可愛い子がおりました。


「倉田さん、坂ずきんってちょっと無理があるんじゃないかなぁ」


……坂ずきんちゃん、あなたの台詞はまだの筈だけど?
それに、倉田じゃなくて天の声だから。


「あ、ごめん倉田さ……天の声さん」


まぁ良いわ。こほん。
ある日、坂ずきんちゃんはお母さんにお使いを頼まれます。


「坂ずきん、悪いのだけれど、森に住む神田お祖母様の元へお見舞いに行って来てくれないかしら?」

「はい、わかりましたお母様」

「門限は五時よ。ちゃんと約束は守ってね、坂ずきん。約束を守らない様な奴は嫌いなの。殺したくなるわ」


岩下先輩、カッターしまって下さい。チキチキしないで!


「ひっ!……は、はい。お母様。それでは、行って来ます」

「気をつけてね」


ワインとバケットの入ったバスケットを提げて、坂ずきんちゃんは意気揚々と出掛けて行きました。


「あら、そういえば狼の事を言うの忘れてたわ。……まぁ、大丈夫よね」
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