ふたつのスピカ

□空色スケッチ。
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このもやもやした気持ちが何なのかぐらい、
見当が付いていた。


それは――不安。


朝起きたら、皆が離れていってしまうんではないか?

昼間の態度には、裏があるんじゃないのか?

疑心暗鬼。
信じたいのに、
素直に信じられない自分。

情けなくなってくる。


小さく吐いた溜息は、
波音と消えた。
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