ふたつのスピカ

□空色スケッチ。
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彼女を初めて見たとき
僕は、何を考えていたんだろう。


今は、もう思い出せない。


最初は声を掛けるのでさえ、躊躇った。

その頃の彼女には、
目に見えはしないバリアみたいなものが在ったように思える。


それは、多分
彼女自身が自分を守るために、作り出したもの。


それを僕が取り除くなんて出来ないだろうから、
いつか誰かが取り除いてくれる。

そんな風に思ってた。
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