創作
□素直になれない
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君とあたし。
昔、君はあたしの背中に隠れてばっかりだったのに…
今はもう違うんだね。
あたしより小さかった身長。
もうあたしを追い越して。
なんか寂しいなぁ…‥
子離れならぬ、
幼なじみ離れが出来ないのかな、あたし。
『…ちゃん、…ちゃん。』
誰かがあたしを呼んでる。
この声は…‥?
あぁ、この声は…‥
PiPiPiPiPiPi…
またあの夢。
小さい頃の懐かしい夢。
あの頃、楓‐可愛かった幼なじみ‐は、変わった。
あたしの相手なんてしてはくれない。
避けられている、ソレが実状。
何だか淋しくて。
泣きたくなったこともあった。
でも…‥泣かない。
いや…‥泣けない。
だって…‥泣き顔なんて見せられないから。