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□素直になれるなら
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抱き締めて欲しいよ

本当は今すぐに


素直になれるなら



すべてを、君に……









いつも、いつだってお前を見てた
見つめてた
好きだった


自分の気持ちが抑えられなかったから、嫌悪されるのを覚悟で気持ちを伝えた



好き。  って



そしたら、お前からの返事は、あぁ。と一言で……

確実な肯定、同意の言葉ではなかったけど俺はその一言が酷く胸に、頭に響いて

凄く、凄く、凄く凄く凄く凄く、幸せだった




でも一緒に先を進める事は出来なくて

それはアイツにはアイツの道があったから嫌がったし、俺も邪魔をする様で嫌だった









それでもやっぱり離れると恋しくて

でも待ってなんて言えなくて

俺はどうしようもなく戸惑うばかりで……

時間だけが無駄に過ぎていく




だから気持ちを堪えて強がってお前の前で笑顔作って不安を隠して

お前は無表情で平然としてるけど、どうせ気付いているのにあえて何も言わなくて



何だか強がって笑ってる自分が馬鹿馬鹿しくなった












俺は臆病者で傷つくのが怖いから次に会う約束は出来ないままで手を振って


お前にだけ またな。 って言葉を送ると目が痛いくらいに熱くなる


無意識に泣いて、凄く切なくて苦しかった




行かないで、何て言ったら……お前はどんな表情するのかな……


「くだらん。」


の一言で終わるのだろうか……


気になってお前の腕を掴もうと手を伸ばすが、鬱陶しいなんて思われたくなくて、伸ばした手は空をきりダランと垂れ下がって


躊躇っているこの瞬間、お前は何を思ってるんだろうか。

などと下らない事を考えて








離れていれば(会いたくなって)寂しくて




傍にいれば(何時離れるのだろうと)苦しくて







何をしていたって、何処にいたって
お前の事が頭から離れなくて思いは募るばかり……



ああ……依存してるんだな……なんて中毒にもにた感覚に襲われる



お前の声を思い出す度に頭に痺れが走り

お前の紫色の瞳を思い描くたびに独占欲に駆り立てられる




人間誰にでも欲はある


勿論、俺にも




だから何時だって何があっても離したくなくて、俺だけを見ていて欲しくて



立ち去ろうとした背中を追い、走りだす







「ハァ…ハァ……っ…シンジッ!!!」

「………………サトシ…」

「ごめん………笑顔で送り出すって、決めてたのに……」

「フン……あんな作り笑顔で送られた所で俺が喜ぶと思ったのか」



…………やっぱりバレてたんじゃん……



「そ……そうだ、な……」

「………………………それだけか?」

「………え?」

「要件はそれだけか、と聞いている」

「あ、……えっと……」

「早くしろ」

「し、信じてるからなッ///」

「……何を、だ?」

「また……シンジに逢えることっ///」

「………………あぁ///」

「シンジ愛してる///……シンジは?」

「…………………俺に言わせる気か///」





長いようで短いキスを済ませれば、また背中合わせに歩きだす







どんなに離れようが、俺の思いは変わらない


きっと、何処かで逢えるから
























素直になれるなら、全てを君に。





















(信じてるよ、君をずっと)


END



 
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