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□君の躯は涙で出来てる
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君は知らなくてもボクは知ってる。
君が一度この世界から存在が消えた事を……
今でも凄く明白に覚えている。
まるで石になったかのように固く、冷たい体
何時もボクを見てくれる大きな目には、ボクが映らない
ボクを優しく撫でてくれる暖かい手は冷たくて
ボクを呼んでくれる君の口からは声も、息すら出てこなくて……
そう、まるで………
…………………死んでしまったかのようで。
いやだ……
いやだ、いやだ……
いやだ、いやだ、いやだ。
いやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだいやいやいやいやいやいやいやいなくなるのはいやいやいやいやいやいや
………君がいなくなるのは、いやだ。
ねぇ、サトシ………………
……もう一度、ボクを撫でてよ。
今は、傍にいるんだから。
【君の躯は、涙で出来てる】
end
→後書き