第一書庫
□ボスと私
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今日のヴァリア-邸はいつもより静かです…。
なんでかって?それは私にも解りません!!
なんだか皆そわそわしたり席を立ってはリビングから出て行ったり戻ってきたり……いい加減気になって苛々するわ
『……さっきからあんたらは黙って座っていられないのかっ!!!!!!ボスからも何か言って下さいよッッ!!』
バンッ!!!とテーブルを叩き立ち上がりヴァリアーのボスを睨み付けた。
「あ゛?!!お前が気にすることじゃねぇだろ??大人しく座ってろ!!!!」
無造作に私の頭を撫でてニッと笑うボス。
そんな笑顔は反則だよ。
いつも私にしか向けない子供のような笑顔。。
こんな笑顔をずっと見ていたくてそう思うたびに胸が締め付けられ涙が出そうになる。
ダメなんだよ…私が貴方を必要とする程……側に居て欲しいって望む程悲しくなるの……。
こんな気持ちは初めてで、少しずつ芽生えてきたボスに対する恋心に気付いた時にはまともに顔を見れなくなった…。
『…ボスが言うなら大人しくしてるよ……///』
フイッと顔を逸らし大人しくソファに腰掛けた。
「……今日はいつにも増して素直じゃねぇか?」
『わ、私はいつも素直な子ですよ…///』
顔を伏せたまま言い少しの間ボスからの返答がなかった。
不思議に思い顔をあげれば後数センチで唇が触れる程ボスの顔が目の前にあった
『………ッッ…////』
「………わ…わりぃ」
お互いに顔を逸らしまた静けさが戻ってきた。