Everything in its right place
□4 Life in Technicolor@Cold Play
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「関東インカレですねー」
「そうですねー」
「あついですねー」
「そうですねー」
「・・・何やってるんだ、お前らは。暑いって何だよ」
「「あれ」」
二人のあきれたような視線の先には、朝倉さんと国東さん。・・・成る程。
Session 4 Life in Technicolor
「響子さーん。ちょっと私アップしてきていいですかー」
「あらいいわよ。あたしここで待ってるから」
「了解」
女子5000mは、現在2年連続で琴葉が連覇中。今回も優勝すれば、3連覇って訳だ。
女子の方は東体大からは琴葉だけしか出場しないが、男子は古賀と朝倉さんの2人が出場する。
それぞれがウォーミングアップをしたりしていて、いつもはふざけている琴葉も、真面目に軽く走っているようだ。
古賀と榊も同じく。榊はちょっと緊張が酷いみたいだから、後で話しかけておくか。
・・・問題は、付き添いできた国東さんと朝倉さん。あの二人が幼馴染で付き合ってるのは誰でも知ってる。
が、しかし。ちょっとインカレの時くらい自重してもらいたいんだが・・・。琴葉も付き合いきれない、って顔でどっか走ってったしなあ。
「琴葉、そろそろレース始まるぞ」
「あれ、もうか・・・。今日は気疲れしちゃったなあ」
「お疲れ」
くすりと笑って声をかける。あの二人を引き合わせるとろくなことが無いって訳だ。
「ま、頑張れよ」
「うん」
くしゃりと髪を撫でると、結んでるのが崩れるのが嫌だというかのように手を払われた。
「・・・ゴメンね、髪崩れるから」
「だろうな」
もう集中してるな。・・・オレは邪魔しない方がいいかな。
***
「刹那、3連覇オメデトー!」
「いや、ずっと朝倉さんとイチャついてて見て無いですよね」
「嫌だわそんな事!ちょっとは見てたし応援したじゃない」
「響子さん・・・」
仕方ないよな、この人は。ちょっと落ち込み気味の琴葉を励ますべく頭を軽く撫でてやる。もうレースは終わったし、特に嫌がられはしなかった。
むしろこの人どうにかしてーという視線を感じるんだが・・・。残念ながらオレには何もできないぞ。
「3連覇、か・・・」
「どうした?」
「・・・いや、このままだと女子長距離の藤岡みたいな扱いうけるのかなあって」
「そ、それはちょっとアレだな・・・」
あながち無いとも言い切れないのがちょっと辛い。流石にあの人と同類扱いって言うのは琴葉もキツいよな・・・。
過去に付き合いがあるらしいけど、やっぱりそれとこれとは別だもんな。
「ほら、寮帰るぞ」
「恭平待ってよー」
「「・・・」」
この二人は、ちょっともうほっといていいですか?オレと琴葉にはもうどうする事もできない気がするのは多分気のせいじゃない。
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