チーム・バチスタの栄光
□火喰い鳥 VS. 電子猟犬
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とある日、学校へ行く前に白鳥が琴葉に声をかけた。
「今日は帰ってきたらコソッと部屋に入って呼ぶまで出てきちゃダメだよ!」
「それはいいけど、着替えてるときに入ってくるのやめろ」
ドアが強制的に閉められた。
その日、琴葉が帰ると見慣れない靴が玄関にあった。そんなにあわせたくない相手なのだろうか、と少し考える。
そして部屋に上がろうと階段に足を乗せた。
「はあ?何で女がここにいるんだよ」
「加納!!」
琴葉は加納と呼ばれた男を驚いた表情で見る。すると加納は琴葉の肩に手を置いて言った。
「何だお前、白鳥に連れ込まれたのか?」
「いえ、私は白鳥の従妹で、居候しているだけですけど」
あれ、琴葉ちゃんすごい冷静・・・と白鳥がつぶやく。加納は一瞬驚いた表情を見せたが、すぐに面白そうに笑う。
「お前、変なヤツだなー」
「貴方は大概失礼な人ですね」
いつもどおりに毒舌で言うと、加納はまた笑い出した。
「ああもう琴葉ちゃんは早く着替えてきなよ!」
白鳥が琴葉に言う。琴葉は一瞬怪訝そうな表情をするが、すぐに自分の部屋へと歩を進めた。
残った二人の間に流れる微妙な空気。
「加納、手出すなよ」
「面白いと思っただけだ。お前と違ってロリコンじゃねーからな」
しばらく二人のにらみ合いは続いたらしい。
東城医大スタッフによる神様観察日記
〜神様は、ロジカル・モンスターの次にデジタル・ハウンドドッグに出会いました〜
何二人で見つめあってるの?いや、せめてにらみ合ってると言ってくれ。同感。