チーム・バチスタの栄光

□ロジカル・モンスターの脅威
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父が死んで、母はやつれていった。食事ものどを通らず、何か食べてもすぐに戻してしまうからだろう。
私を育てるのに限界を感じたらしい母は、姉の真理子さんに私を預けた。
真理子さんには子供が一人いるらしいが、もう20歳を超えているんだと言っていた。
私に従兄がいることを初めて知った。そして、この先嫌になるほど顔を付き合わせる事も、知らなかった。
(知っていたら私は逃げずにはいられなかっただろう)

「圭輔、いるのー?」

「いるー」

どたどたと音が聞こえる。

「へえ、美香子叔母さんの子供ってこの子?」
ひょこっと顔をのぞかせる男は、歳の割りに言動は幼い印象。頭には二本の触角のような毛がある。
第一印象は、餓鬼っぽいゴキ。それがあながち間違っていなかった事にはびっくりだ。

「ふーん。とりあえず、よろしく。僕白鳥圭輔」

「刹那琴葉です。よろしく」

愛想笑いでにこにこしていると、白鳥は目を細めて私を見た。ただの馬鹿かと思っていたけど、違う。
第一印象程馬鹿というわけでもなさそうだ。少し楽しみかな?


東城医大スタッフによる神様観察日記
〜神様がまだ子供だった頃、ロジカル・モンスターと出会いました〜

琴葉ちゃんってタダのバカな子かと思ったんだけど違ったんだねえ。生憎と演技は得意なんでね。

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