エターナルストーリー

□異常
4ページ/7ページ


 グリムはジールの方を向き、話を再開した。
「ラプトには結界が張ってあって、モンスターは入れない。これは知ってるね?」
「うん」
 ジールが首肯した。
「でも、たまにさっきみたいなイレギュラーが起きる。そういう時にモンスターを排除するのが、僕たち…エルヴィスチルドレンだ」
「あ、ぼくもそうだからね♪」
 グリムに続き、クルトも手を挙げて言った。ジールは驚きに口を開く。
「そんなことがあるんだ…。でも、どうしてモンスターが入ってくるの?」
「さあね。ただ分かるのは、ゴーラの仕業だってこと」
「コーラ?」
 ジールが首を傾げると、グリムは苛立たしげに舌打ちした。
「ゴーラ。モンスターの一種で、昔テルミラに戦いを挑んだ、ゾン大陸の先住民。暗黒魔術を使う」
「そいつらが結界の中にモンスターを送り込んでるみたいなんだ。どうやってるのかは知らないけどね」
 グリムの説明にクルトが補足する。さらにクルトは目を細め、反抗的にグリムを睨み付けた。
「…なーんて、説明しちゃったけど本当に大丈夫?あの人に怒られるよ?」
「……………」
 グリムは答えず、少しジールに歩み寄った。
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ