エターナルストーリー

□ドレイク討伐
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「ほう…ドレイクを10体倒したか。小柄な体躯にしては、そこそこやるようだな」
 ドレイク討伐をビルに報告すると、少々腹立たしい言い方だが認められたようだ。ジールは見習い兵士用のマントを報酬に受け取る。
「うわー、マントだ!ヒーローみたいでカッコいい!」
「良かったね、ジール」
 クルトが祝福の言葉を投げかける。ジールは早速装備しようと、マントを背中に乗せた。
「うわっ!」
 その瞬間、異様な圧力がジールの背中に圧しかかった。よろめくジールを見て、クルトはポンと手を叩く。
「あ、そういえばレベル12にならないと装備できないんだった。ジールはまだ10だから、無理だね」
「ええ〜!頑張ったのに…」
 不満そうに口を尖らせるジール。クルトはそんなジールを慰めるように肩を叩いた。
「まあ、2レベルなんてすぐだよ。頑張ろ、ジール♪」
「…そうだよね!よ〜し、レベル上げ頑張るぞ〜!」
 一転して拳を突き上げるジールに、クルトは呆れたように小さく単純、と呟く。そんなことに気付かないジールは、大事にマントをしまった。
「それじゃ、ぼくの任務は完了だね。またね、ジール」
「あれ?もう帰るの?」
 ジールが尋ねると、クルトはニヤリと笑って振り返った。
「ちょっと約束がね。大丈夫、また会えるよ。必ずね」
「そっか。ありがとね、クルト。このお礼は必ずするよ!」
「そう。あ、あと今回2000B頂くところだったけど、特別にチャラにしてあげる。その辺も、感謝してよね♪」
「あはは、ありがと…」
 ジールが苦笑を浮かべると、クルトは手を振って去って行った。
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