エターナルストーリー

□躍進する力
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「ラキ、一気に決めるぞ!」
「おう!ショックストライク!」
 2人は駆け出し、山賊に向かって武器を振った。ハンマーが体を強烈に殴打し、短剣が急所を的確に貫く。山賊はがくっと膝をつき、そのまま消えていった。
「ふう、危なかった」
「まったく、ラキがあたしの足をひっぱるから…」
「お前が突っ走っていきなり山賊ぶん殴るからだろ!たくっ、おかげでむさ苦しい野郎としたくもない殴り合いしちまったぜ」
「はっ、むさ苦しいのはお前もだろ」
「何を言う!この気品溢れる俺のオーラのどこがむさ苦しいんだ!」
「寄るな、汗臭い」
「汗くさ…っ!?」
 ラキはショックを受けたようによろめくが、ミューラは知らん顔で休憩している。
「無事か?」
 そこへ先ほど挑発してくれたファイターが声をかけてきた。重そうな斧をしまい、頭のてっぺんで結っている鮮やかな金髪を指でかきあげている。
 ファイターは背の高い女性で、キリッとした顔立ちをしていた。ラキとミューラが振り向いたのを確認すると、彼女はさらに口を開く。
「無事なようだな。山賊は常に2人1組で行動しているから、おびき寄せる時は慎重にやらなければならない。短剣を持った方を狙うといいだろう」
 女性がそう言うと、突然ラキは女性の手をとって話し出した。
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