エターナルストーリー

□ミューラと決闘
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 ラキはミューラに向かって、弓を引いているところだった。得意げな笑みを浮かべ、矢を放つ。
「やろう…!」
 ミューラは憎々しげにそう呟くと、ハンマーを持って走り出した。その際、ラキの放った矢が肩をかすめる。
「ちっ…」
「まだ行くぜ!」
 ラキはまた矢を持ち、ミューラに狙いを定めた。しかしミューラは怯む事なく、ラキに向かって走っていく。
「ぶっ潰す!」
「おお、怖い」
 ミューラがすぐ近くまで来たところで、ラキは矢を射った。至近距離から放たれた矢はミューラの体に刺さり、ミューラの体勢を崩す。
「くっ…そがっ!」
 体勢を崩しながらも、ミューラはラキに向かってハンマーを振った。しかしラキは軽やかな動きでそれをかわし、弓をしまう。
「どんな重い攻撃も当たらなきゃ意味が無いぜ。おらっ!」
「ぐあっ!」
 ラキは隙ができたミューラの背中を短剣で斬りつけた。そしてミューラが起き上がる前に、数歩下がって距離をとる。
「俺が優勢だな。ま、俺たちが愛し合うなんて事は、君と俺が出会った瞬間に決められた運命だったって事さ」
「まだまだ、これからだ!」
 ミューラは目を閉じ、魔力を高めて詠唱を始めた。その瞬間、ラキがニヤリと笑みを浮かべる。
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