エターナルストーリー
□ミューラと決闘
3ページ/8ページ
それに苛ついたのか、ミューラはさらに声を大きくして周りに呼びかけた。
「おらおら、いねえのか!あたしに勝ったらあたしと1日デートだぞ!」
「俺がやる」
「ええっ!?」
デートと聞いて、ラキがすぐに名乗り出た。ジールが驚いている内に、ラキはミューラの前に進んで行く。
「お、やるか?ふ〜ん、レベル9のスカウトか」
「愛のレベルは最高レベルだ。今、君に俺の愛を感じさせてあげるよ」
キモい事を言いながら、ラキはキザっぽく髪をかきあげた。するとミューラはニヤリと笑い、巨大なハンマーを構えた。
「はは、ずいぶんと自信ありげだな。いいぜ、始めるか」
「ああ」
お互いに不敵な笑みを浮かべながら、背中を合わせた。
「10歩進んだら振り返って戦闘開始だぜ」
「分かった」
そして2人はそのまままっすぐ歩きだした。周りの空気は緊張に包まれ、観衆は静かになる。
「「6…7…8…」」
ゆっくりと、一歩一歩2人は離れていく。そして、10歩目を踏んだ時に2人は振り返った。
「「9…10!」」
「よっしゃ、かかって…!」
両者同時に武器を構えた。が、ミューラが驚いて一瞬固まる。