エターナルストーリー

□奇跡軍団
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 クルート高原を抜け、ラプトに辿り着いた一行。到るところに冒険者がおり、それぞれが見たこともない装備をしていた。
「へぇー、バスカルとは違う雰囲気だね」
「自然が多いわ」
 ジールとアリシアが辺りを見回しながら言った。しかしリエンは戸惑った様子で、キョロキョロとせわしなく首を動かしている。
「でも、冒険者じゃない人たち…町の人たちは、ちょっと暗い…」
「何かあったんだろうな」
 ミューラも眉をしかめる。するとラキがしゅたっと手をあげ、今にも走り出さん勢いで前に出た。
「じゃ、俺は悲しみに暮れた美女たちに愛という光を与えてくるぜ!」
「テメ、待ちやが…」
「スプリント!」
 ミューラが捕まえるより早く、ラキは加速して走り去ってしまった。ミューラは腰に手をあて、荒い鼻息を鳴らした。
「あの野郎…後で覚えてやがれ」
「次はどこへ行けばいいのかしら?」
 アリシアがそう言うと、町の中から一人の少年が近づいてきた。
「こんにちは、案内屋クルトで〜す♪見ない顔だけど、ラプトは始めて?」
「え?う、うん」
 ジールが頷くと、クルトはにっこりと幼い笑みを浮かべた。
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