エターナルストーリー
□アリシアを懸けて
1ﾍﾟｰｼﾞ/8ﾍﾟｰｼﾞ
「ほらほら、こっちこっち！【挑発】！」
「ダークネス！」
ジールがゴブリンを挑発すると同時に、アリシアが魔法を発動させた。黒い霧が発生し、ゴブリンを包み込む。
「やあっ！」
ジールがゴブリンを斬りつけると、ゴブリンはすぐさま反撃にでた。しかし視界が悪いせいで見当違いの場所を攻撃してしまい、その隙にアリシアが魔法を放つ。
「ファイア！」
火がゴブリンを焼き、仕留めた。ジールは剣をしまい、その場に座る。
「お疲れ様、アリシア」
「ええ、お疲れ様」
アリシアも返事をしながらジールの隣に座った。
２人ともレベル６になり、パーティーを組んでいるところだ。辺りのモンスターも弱くなり、手応えがなくなってきている。
「なんかさ、ゴブリンにも飽きてきたよね。恐竜には勝てないし」
「う〜ん…でも、私はここと西グリディアナ樹海しか行った事ないから、どこへ行けばいいのか…」
「おれも。どっかいいとこ…あ、そうだ！」
ジールは突然声をあげると、アリシアに向かって手を合わせた。
「ごめん、ちょっと待ってて」
「ええ」
アリシアの返事を聞くと、ジールは自分の鞄を漁り始めた。