小説

□たっぷり甘い奴
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『のくって…甘いね…』








【たっぷり甘い奴】








「あ、のく…」
「なんですか?」
「指、怪我してる」

俺はのっくの手を取って言った。
右手人差指が微かに切れてて血がじわっと溢れてくる。

「ほんとだ…たぶん台本で切っちゃったんですね…」
「だいじょぶ?」
「うん、舐めとけば大丈夫ですよ。心配してくれ…て…」

―ちゅ

「―っ!ゆ、雄ちゃん!?」
「ん?」
「な、なんで…雄ちゃんが舐めるの…」
「だって、舐めとけば大丈夫って」
「い、言いましたけど…自分でってことですよ!」

―ちゅ

「んっ」

吸うとのっくの体が震えた。

「俺、心配だから…のっくだって俺のこと心配してくれるべ?」
「し、心配はしますけど…舐めるまではしませんよ!」
「まーいいから」
「よくな…ん、あ…」

またピクンって体が震えた。
のっく、顔真っ赤にしちゃって。

「ん、もう血出てないよ」
「………」
「…怒ってる?」
「………」
「けどさぁ、指舐めっただけなのに、感じんの?」
「っ!へ、変なこと言わないでくださいよ!」
「………で、ほんとのとこどーなの?」

意地悪するつもりじゃないけど、のっくの気持ち知りたいって思った。
そしたらのっく、顔赤くして、俺から目反らした。

「…少しは…安らぐって…感じでした…」
「そ、よかった」











「スタッフさんから差し入れ貰いましたよー」
「うわ!ケーキ!」
「って…あれぇ?剛兄は?」
「あぁ、他の人の楽屋」
「そっかぁ…じゃ、2人で食べましょうか」

俺はすかさずチョコケーキを手に取った。
のっくはショートケーキ。
がつがつ食べる俺に対して、のっくはゆっくり食べてた。

「…雄ちゃんもう食べたの?」
「うん。だってうめーし」
「そ」

それだけ言ってのっくはまた食べだした。
…あれ?

「のっく、手にクリーム付いてる」
「え?あ、ほんとだ…気付かなかった」

のっくは自分の指を口に近付けていった。
けど、俺はその手をパシッと掴んだ。
…俺、どうかしてるかも。

「ゆ、ちゃん?」
「のっく…」

―ちゅ くちゅ

「な!」

俺はのっくの指を一つ一つ舐めていく。
クリームが付いてて甘ったるい。
いや…これがのっくの甘さなのかも。

「ゆ…ちゃん…んっ」
「はいっ、全部取ったよ」
「っ………雄ちゃん!」
「…怒るよね」
「わかってるならやんないでよ!!」

のっくはめちゃめちゃ険しい顔になった。
まるで俺を軽蔑するかのような目。
“ような”じゃなくて、確実なこと。

「でもさ…俺………」

箱に入っていた残った1つのケーキを手に取った。
俺とのっくが食べたのよりたくさんクリームが乗っかってる。

「それ…剛兄の…」
「けどつるのさんいない」
「でも残しておかないと…雄ちゃん食べたでしょ!?」
「…俺が食うんじゃないよ…」
「え………!!」

のっくのズボンに手をかけ力いっぱい引っ張った。
ズボンはすぐに脱げてのっくの下半身が現れた。

「や…なに、するの…」
「ん?美味しいこと…」

―ボタッ ポタ

「ひっ!」

ケーキのクリームをのっくのアレに落としていった。
のっくはビクビクと体を震わせ、顔を赤くした。

「や、ぁ…ゆう…ちゃ、ん…」
「“舐める”ってさ…俺にとってものっくにとっても気持ちいいよね…」
「え…?」

クリームたっぷりののっく…。
今は俺だけの…。

「いっただっきまーす」

口いっぱいに含んだ。

―ぢゅ くちゅ じゅるっ

甘い…甘いよ…のっく。

「い、やぁ!…あ、はぁっ」

のっくは俺の頭を掴みながら必死に悶えていた。
頭を横に縦に振って、この快楽から逃げようとしてた。

「ゆ…ちゃ、ん!…はぁ、は、やめ、て…」
「やめねーよ…のっくにも気持ちよくなってもらいてーから…」
「う、やぁっ…」
「のく…のく、甘い…」
「ぅぅ…ぅくっ…ら、めぇ……もう…ん!!」

―びゅるっ びゅるぅっ

のっくのが俺の顔にぶっかかる。
指で取って口に運ぶ。
のっくのだ…これ、のっくの…。

「ね…ゆ、ちゃん………も、いいでしょ?ね?」
「なんで?」
「なんでって…僕、気持ちよくなりました、から…」
「………まだ…まだ足りないよ、のく…今度、俺ので気持ちよくなってもらわねーと…」

怯えるのっくの目の前で、俺はズボンのファスナーを開く。

のっく…のくって甘いね…。
 
 
 
 
 
END

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