純情部屋(Short Story)

□ほろ苦バレンタイン
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『今日裏門で待ってるから。』


テロリストからそうメールが来たのは溜まりまくっていた資料がやっと揃え終わった頃。
さっさと帰ってさっさと寝ようと考えていた時の事だ。

疲れ切っていた俺は
『分かった。今から行くから待ってろ。』
とだけ返事を送って車へ乗り込んだ。


20分後
T大の裏門へと向かう俺の視界に映ったのは愛しの忍チン…らしき人。



な、なんだあれは………


今俺の目の前には大量の紙袋を持った忍と忍の友達であろう、同じく紙袋を抱えた数人の男子がいた。
近くで車を停めるとそれに気付いた忍がドアを開け、その途端次々と紙袋の山を詰め込んで行く。

「お、おい忍!なんだこの大荷物は…」

声をかけるがテロリストの元へは全く届かず、忍とその友達はせっせと座席・トランクに紙袋を詰めていた。

今日………何かあったか………?

嫌な予感がした俺は直ぐさま手帳を開き確認した。
誕生日はちゃんと覚えてるし………今日は………?

はっと気付いて手を止めた。

今日は2月14日…

バレンタインデーだ。






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