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□【同窓会1】
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あの時のことは、今でもやっぱり胸が痛む。
でも、間違った判断をしたとは思わない。

オレはボンゴレ十代目で。
ファミリーのボスで。
弱味になるものがあってはならない。

そこまで考えて、不意にもうひとつの手紙を読んでなかったことを思い出す。
手紙を広げると、それは日本にいる母さんからだった。

内容は、元気でやっているか等といった、ありふれたものだったけど。
胸が温かくなるのを感じた。
そして最後には、こう記されていた。



京子ちゃんから同窓会のはがきが来ていたので同封します。
ツっくんは昔から泣き虫だったけれど、それ以上にすごく優しい子だって、お母さんは知ってます。
これからも、身体に気をつけて頑張ってね。



気づけば、手紙には染みがたくさん出来ていて。
オレはやっと、自分が泣いているということに気づいた。


「ママンからの手紙は読んだか?」
「リボーン」


いつの間にいたのか、そこには家庭教師の姿。
オレが気づくように、わざと書類の間に挟んだのだろう。
相変わらず、食えないヤツ。


「で、どうすんだ?」
「もちろん参加に決まってるだろ!」
「だろうな」


リボーンが笑みを浮かべているのを横目で見ながら、オレは勢いよく、『参加』に丸をつけた。



「隼人!武!恭弥!ランボ!良平さん!骸!」


守護者たちの名を呼ぶと、オレが呼ぶのが分かっていたかのように、彼らはすぐに集まった。
どうやら、彼らも一枚噛んでいたらしい。


「日本に行く」
「「「「「「仰せのままに」」」」」」





さあ、お姫様たちを迎えに行こうか。
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