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□【青空】
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【青空】
見上げれば、そこには澄み渡るような空が広がっていて。
それと同じ名前を持つ、自分のリングを二本の指で挟み掲げてみる。
「十代目!何なさってるんですか?学校に遅れちゃいますよ」
オレがそんなことをしてたら、前からは不思議そうな顔をした獄寺くんが近寄ってくる。
オレは今日から並盛高の学生。
成績が下の下でも怪しいオレでも、入学できる唯一の処。
もちろん、みんな一緒で。それは嬉しいんだけど、本当にこれで良かったのかなぁなんて思ってしまうのも事実で。
「十代目?」
獄寺くん程の頭があれば、どこの進学校でも入れるのに。
「俺は十代目と一緒がいいんです!!」なんて、拳を握り締めながら言われたら、オレには反対する権利なんかない。
「ツナ〜?」
山本だって、将来、野球選手になることを考えたら、スポーツが強い学校に進学するべきじゃないの?
実際、推薦の話がいっぱいきてたのに!
「並高で甲子園に行けばいいのな〜」なんて、笑顔で言われると……何も言えない。
もちろん、ここには並中の卒業生である良平お兄さんもいる。
高校生になった今でも、「極限」を口癖に頑張っているらしい。
あと……最強の風紀委員長、雲雀さんも……。
そういえば……さっきも誰かが倒れていたような……考えないことにしよう。