本編小説
□プロローグ
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同じ頃、ポケシャラ南西部にあるビーヴェル村の外れにある保育所にて
スピアー♀1「はいはい〜皆〜寝る時間だよ〜。」
ビートル達「え〜!?」
ラスター(スピアー♂)(12歳)「…こら…寝なさい…。」
ビートル達「は〜い…。」
エメールド・エメラルド(ビートル目緑)(5歳)「おにいちゃん…。」
ラスター「…ん…?」
エメラルド「おやすみなさい…。」
ラスター「…お休み…。」
ザサッ…
ラスター「…!?」
ド……ドドオオオオォォォォォォン…!!!!
ビートル達「うわぁぁぁー!?」
スピアー♂1「皆静かにしろ!!」
スピアー♀2「でも‥音の方向からすると……村が!!」
スピアー♂1「何!?」
ラスター「…様子…見てくる…。」
スピアー♂1「分かった…気を付けるんたよ…。」
ラスター「…皆を…エメラルドを…頼む…。」
そう言うとラスターは村の方へと飛び去った。
エメラルド「おにいちゃん…。」
スピアー♀1「さ、行きましょ。」
エメラルド「うん…。」
スピアー♂1「おい!!警察や消防は!?」
スピアー♂2「今こちらに来る様です。」
スピアー♂1「……」
スピアー♂2「先輩?」
スピアー♂1「あ…いや…考え事を…。」
スピアー♀2「避難は大体完了しました。後は私達だけです。」
スピアー♂1「そうか…だが嫌な予感がする。」
スピアー♂2&♀2「???」
スピアー♂1「いや…考え過ぎか…よし俺達も行くぞ!!」
だが彼の『嫌な予感』が当たるとは誰も知らない…。
その頃ラスターはその『嫌な予感』に直面する事になった…。
ラスター「…な…何だ…これ…!?」
ラスターが見た物は…無残に破壊された村だった…。
今まで見てきた村の姿は何処にも無く、ただ残骸が残っているだけだった…。
スピアー♂3「うぐっ…!!」
ラスター「…!?…大丈夫…ですか…!?」
そこでラスターが見た物は3本の鋭い刃物で引き裂かれたスピアーの姿があった。
スピアー♂3「ラ…ラスター…か…。」
ラスター「…スピル父さん!?」
エメールド・スピル「早く…逃げて…くれ…母さんは…死んだ…俺も…駄目だ…。」
ラスター「…な…に…!?」
辺りを見回すラスター、すぐに母を見つけた……無残な姿で。
ラスター「…おぐっ…!!」
ラスターは余りの無惨な状態に吐き気を感じた。
スピル「エメラルドは…どうした…。」
ラスター「…エメラルドは…皆と一緒に…避難した…。」
スピル「そうか…尚更…逃げて…くれ…決して…奴と…戦おうと…するな…。」
ラスター「…ん?…奴…?」
スピル「奴は…闇に魂を…売った男…パルキアのギルド…今…奴はダークと…名乗っている…。」
ラスター「…ギルド…!?」
半年前の臨時ニュースにて
ヒトカゲ♂「臨時ニュースです。」
ラスター「…ん?…。」
ヒトカゲ♂「神ポケモンの一人であるパルーギア・ギルド様が突如行方不明になられたと神ポケモン連合委員会からの連絡を受けたと言うことです。
突如行方不明を受けた委員会は大混乱しましたが、後任を弟のパルーギア・パルアに決定しましたが、混乱の余波がでそうです。以上臨時ニュースを終わります。」
ラスター「……」
ラスター「…まさか…!?…今…闇と…闇の力…!?」
スピル「そうだ…今奴は…闇の霧を…纏っている!!…だから…早く…逃げてくれ…。」
ラスター「…!?…………無理だ…。」
スピル「何…!?」
ラスター「…例え…逃げたとして…もし…奴が…エメラルド達を…見つけたと…したら…!!」
スピル「ま…まさか…お前…囮に…!?」
ラスター「…キノ…!!」
ガサッ…!!
そこに出てきたのはキノガッサだった。
キノ(キノガッサ♂)(12歳)「は…はい…。」
ラスター「…父さんを…頼む…。」
スピル「ま…待て…!!」
父の制止の言葉も聞かず飛び去ったラスター。
スピル「………」
キノ「………」
二人はラスターの姿が見えなくまで見続けた……そして、
スピル「ぐ‥う…!」
キノ「…ハッ!? いっ今助けます!!」
そう言うとキノは頭の穴をスピルに向けた。
キノ「かなり痛いですが頑張って下さい!!」
そしてキノの頭の穴から粉の様な物が噴射された。
スピル「こ…この粉は…ま…まさか!?」
キノ「はい、『回復の胞子』です。」
スピル「ま…まさか…あの痛みが…!?…ぐっ…ぐああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああっっっっ!!!!!!………ハァハァハァハァハァハァ…また死ぬかと思ったぁ〜!!!」
キノ「え?…これ、受けた事有るんですか?」
スピル「ああ、ラスターやお前の歳位に一回死にかけた事が有ってな…その時に回復の胞子を掛けられたわ、ってこんな昔話を言ってる場合じゃ無いって痛ててててててっ……!!」
キノ「ああ〜!!、まだ動いちゃダメですよ〜!!」
スピル「く…くそ〜、ラスター…生きて帰ってこい!! エメラルドはお前の帰りを待っている筈だ…。」
そして……運命は動き出す!!
ラスター「…居た…!!」
ダークの姿見たラスターは直ぐ様、
ラスター「…ダーク!!…俺が…相手だ…!!」
と言い放ち、それに気付いたダークが襲い掛かってきた。
ダーク「パルルルアアアアアアアアアアアア!!!」
既にダークは理性を無くしており、何の考えも無しに突っ込んできたが、ラスターはあえてダークの攻撃を受け止めた。
ラスター「…ぐっ…流石に…神ポケモンの…力は…相当な物だ…だけど…!!」
そう言ってラスターは強引にダークを叩き倒した。
ドドオオオオオォォォォォォォォン…!!!!
ダーク「パルルルアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!」
ラスターは直ぐ様距離を取り、起き上がったダークと対峙した。
エスゼ・S・エース(エアームド♂)(エールの父親)「ハァ…何か面白い事無いかなぁ…。」
エースは仕事帰りだった。
ドドオオオォォン…!!!
エース「な…何だ!? 下!?」
下を見ると、距離を取るラスターと、起き上がるダークの姿があった。
エース「うおおおおお!!!! 面白い物が見れるぞ!!! そうだ、このビデオカメラでこれを撮るぞ!!!」
好奇心からエースは仕事(考古学者と冒険家)に使うビデオカメラを取り出すと、近くに降り立ち、その状況を撮る事にした。
ラスター「…闇に…魂を…売るとは…神ポケモン…パルーギア・ギルドは…死に…D(ダーク)・パルキアの…パルーギア・ダークとして…生まれ…変わったか…だが…母さんと…村の…者達の…敵を…撃たせて…貰う…!!」
ダーク「パルルルアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!」
ラスター「…『ダブルニードル』!!」
ラスターのダブルニードルをまともに受けるダーク。
ダーク「ガアアアアアアアアアアアアアッッッッ!!!!」
だが、直ぐ様反撃するダークの攻撃を避けるラスター。
ラスター「…チッ…さっさと…終わらせないと…なら!!…これで…終わりに…しよう…ダーク!!」
ダーク「パルルルアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!!!!!!」
ミーティア「な…何なんだ…この感じは…!?」
ミーティアは、ダークから発する邪悪な気を感じていた。
ラスターの両針が光り輝き、ダークの両肩の玉もドス黒く輝いた。そして…
ラスター「…『ダブルニードル』!!」
ダーク「『亜空切断』!!!!」
ダークの亜空切断を間一髪で避け、更に迫るラスター。
ダーク「パルルルアアアア!?」
ダークは咄嗟に反撃するが、ラスターはそれを左針で受け止め、ダークの左側に回り込んだラスター、そして、右針でダークの右目の下を刺し、そのまま真上に上げた。
ダーク「パルルルアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!!!」
右目の損傷により、断末魔の叫びを上げるダーク。
それを冷徹の目で見るラスター。
ふと左針に痛みを感じ、左槍を見ると、左針に3本の傷が有った。
ダーク「グッ…ググッ…!!」
右目の辺りから大量の血が溢れ出ていた。
ラスター「……?」
ダーク「貴様か…俺の右目を奪ったのは…!!」
ラスター「…ああ…俺だ…。」
ダーク「貴様…何なんだその口調は…!!?」
ラスター「…??…初めて…言われた…まあいい…俺の名は…エメールド・ラスターだ…冥土の…土産だ…死ね…!!」
ダーク「何…!?…俺を殺す…!?…だと…!?……ふざけるな!! パルルアアアア!!!!!」
ラスター「…ぐっ…!!」
ダーク「覚えていろ!! ラスター!! いつか貴様を必ずこの手で殺す!!!」
ラスター「…それは…コッチの…セリフだ…!!」
ダーク「何だと…ぐっ!?」
ラスター「…うっ…!?」
ラスターとダーク、それぞれが付けられた傷を押さえた。
ダークが付けた傷は、ダークパープルに輝き、ラスターが付けた傷はライトグリーンに輝いた。
ダーク「呪いか…どちらかが死ぬまで消えないか…クックックッ、面白い…また会おうラスター!!」
そう言うとダークは、空間に穴を開け、その中に入った。
ラスター「…ダーク…いつか…必ず…お前を…倒す…!!」
そう言うと近くに有った大きい布切れをマント代わりにした。
ラスター「…エメラルド…父さん…キノ…すまない…俺…行くよ…。」
そう言うと立ち去ってしまった。
エース「す…すげぇ戦いだった。」
そう言って立ち去ろうしたが、後ろに何者かの気配を感じ、後ろを振り向いた。
そこには、スピルとキノが居た。
スピル「そのビデオカメラをくれ、さもないと…」
キノ「叩き出しますよ?」
エースは即効でビデオカメラを差し出した。
ビデオカメラの内容を見た3人は…、
キノ「これは…!?」
スピル「ラスター…!!」
エース「どうだ、凄いだろ?」
キノ「ってかこれ、委員会に出した方が言いですよ。差出人は貴方でって名前は…?」
エース「ん?…俺の名前? おう、エスゼ・S・エースだ。」
キノ「エースさんですか…ってあのポケシャラで名の知らない者は居ないと言う考古学者で冒険家の!? 本持ってます。是非サインを!」
エース「いや〜本有難うね、よし、早速サインを…。」
スピル「待て、まずこのビデオカメラの内容だろ。(後でサイン貰おう)」
1時間後
ヒトカゲ♂「臨時ニュースです。」
シン「半年に2回も臨時ニュースが!?」
ミーティア「…そっちか…?」
ヒトカゲ♂「まずこのVTRを観て下さい。」
そこに映っていたのは、闇の霧を纏ったパルキアとスピアーが対峙している映像だった。
シン「闇の…!?」
ミーティア「…霧!?」
エメラルド「えっ?…おにいちゃん?」
スピアー♀1「え…?」
スピアー♂1「何!?」
ヒトカゲ♂「これは合成では有りません。特撮でも有りません。事実を有りのまま撮影しているのです。」
エール「な…何コレ…!?」
アース「!?」
ヒトカゲ♂「これは今から1時間前にエアームドのエスゼ・S・エース氏によって撮影した映像です。もう一度言います、これは事実です。」
エール「えっ? 父さん??」
アース「凄いな…お前の親父さん。」
ヒトカゲ「更には左側のパルキアは半年前に行方不明になっていたパルーギア・ギルド様である事が発覚しました。」
シン「何…!? じゃあ、この闇の霧は…!?」
ミーティア「ギルドは闇に魂を売ったか…。」
シン「……!?」
ヒトカゲ「ギルドは闇に魂を売り、D(ダーク)・パルキアのパルーギア・ダークとなったとスピアーのエメールド・スピルが証言してます。」
エメラルド「おとうさん!?」
スピアー♂2「えっええ〜!?」
ヒトカゲ「これが事実なら1000年前の悪夢が蘇る事になります。そしてこのギルド改めダークに勇敢に立ち向かったのは、スピアーのラスターです。」
エメラルド「………」
スピアー♂1&2&♀1&2「………」
エメラルド達は最悪のシナリオを考えていたがアナウンサーは全く違う事を言った。
ヒトカゲ♂「ラスターはダークの右目を奪い、退けた後、何処かへ立ち去ってしまいました。」
何と、ラスターがダークを撃退したと言うが本人が何処に行ってしまったと言う事だった。
エメラルド「……」
スピアー♂2「げっ…元気出しなよ、なっ、また会えるからさ。」
スピアー♂1「フッ…このバカの言うとおりだな。」
スピアー♂2「せ…先輩っ!バカって何ですかバキャって〜!!」
スピアー♂1「…プッ」
みんな「あはははははははははははははははははははははは!!!!!!」
スピアー♂2「えっ?? 何ですか??? えっ? え?????」
スピアー♂1「お前、バキャって言ってたぞ。クックックッ…」
エメラルド「あはははは!!」
スピアー♂2「(まあいいか、エメラルドも笑ったし…でも先輩が笑っているのが何か許せない…!!;;;;;)」
シン「とんでもない奴(ラスター)が出てきた様だな、なあミーティア。」
ミーティア「ああ…そうだな…いつか俺達の仲間になってくれると良いんだが…。」
シン「???????」
シンはミーティアの考えをまだ知らない、そして……。