短編小説

□レイと…
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レイと…


今(エピローグ)から一年半前

名無しの村


サドン「死刑!! 『破壊光線』!!」
ルト「!?」
レイ「しまっ…クッ!!」

レイはルリとラトを抱えたが、

レイ「ハッ!?」

ルトの側から離れてしまった。

そして、

ガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガ!!!!!!

サドンの破壊光線がレイ達とルトの間を通過し、

レイ「!? ぐあっ!!」

通過した時に飛ばされた石に頬から右目、額にかけて傷を付けられ、その時に右目の視力を無くしたレイは、当たった反動でルリとラトを離してしまい、近くの川に落ちてしまった。

サドン「チッ、『結局誰も死刑出来なかったか』……!? お前は!! さっきの!! 死刑!!」

サドンは『誰か』を見つけ、その場を去った。

その様子を見ていた1人のポケモンが居た。

ドカラ「………!」

ドカラはルリとラトを見つけ、サドンがいなくなった隙にルリとラトを助けた。

ドカラ「あのサイドンはいなくなった…だが、この子達は…。」
ラト「う…う〜ん…。」
ドカラ「気がついたか。」
ラト「…お姉ちゃん達は!?」
ドカラ「えっ!?」
ルリ「うっ…。」
ラト「お姉ちゃん!!」
ルリ「ラト…?」
ラト「うん!! うん!!」
ルリ「お兄ちゃんと…お姉ちゃんは…?」
ラト「え…!?」

ラトは辺りを見回したが、

ラト「いな…い!?」
ルリ「そんな…。」
ドカラ「(クッ…この子達をこのままにはしては置けないが…。)」

ドカラは考えぬいた結果、

ドカラ「君達、私の所に行かないか?」
ラト「えっ…?」
ドカラ「(クッ、ポケモン収容エリアに入れるしか無いのか…?)ああ、私の所なら大丈夫だ。」

と、苦肉の嘘を言うドカラだったが、

ラト「うん。」
ドカラ「そうか、じゃあ私の背中に。」
ラト「うん。」

だがドカラは座ったまま全く動かないルリを気にしていた。

ドカラ「(しょうがない…ここは…。)」

ドカラはルリを背中に乗せ、ラトと一緒に飛び去った。




その頃レイは、


レイ「ガハガハガハガハ!!!!」

レイは川から出ていた。

レイ「ゲホゴホガハッ!!……ハァ…ハァ…ハァ…ハァ…ハァ…。」

気持ちが落ち着いたレイだが、顔の右側の痛みに気付き、

レイ「!? グッ…うっ…!!」

レイはサイコキネシスで無理矢理傷を塞ぎ、痛みを無理矢理取り除いた。

レイ「クッ…随分遠くまで流されたか…グッ…ルト…ルリ…ラト…。」

と、そこに、

?????「大丈夫か?」
レイ「? はい…何とか…。」

顔の右側を押さえながらレイはそう言った。

?????「本当に大丈夫なのか?」
レイ「………」
?????「とりあえず病院に行こう。」
レイ「…はい…所で貴方の名前は?」
?????「『ラオ』だ。お前は?」
レイ「レイです。」
ラオ「そうか、早く行こう。」
レイ「はい。」

レイとラオはひとまず病院に行った。


病院

医師「とりあえず傷は治りましたが…。」
ラオ&レイ「?」
医師「…右目の視力は…諦めてください…。」
ラオ「な!?」
レイ「そんな…!?」
医師「………」
ラオ「そうか…では、行くぞ、レイ。」
レイ「えっ!? あ、はい。」

ラオとレイは病院を出た。

ラオ「さて、工場や町工場の類いはっと……おっ!?」

ラオは小さな工場を見つけた。

ラオ「レイ、そこに居ろ。」

そう言って工場に入ったラオ。



3時間後


ラオ「レイ、出来たぞ。」

そう言ってラオが工場から出てきた。

レイはラオが持っている物が気になった。

レイ「それって…?」
ラオ「ああ、これは『視力回復装置』だ。」
レイ「視力回復装置…?」
ラオ「とりあえず右目に付けろ。」

ラオは視力回復装置をレイに渡した。

ラオ「ほら。」
レイ「………」

レイは視力回復装置を付けた。

ラオ「どうだ?」
レイ「……!? これは!? 右目の視力が!?」
ラオ「良し!!」
レイ「これは!?」
ラオ「これでお前も人並みに戻った。」
レイ「ありがとうございます!!」
ラオ「ハハッ、良いって良いって。」

レイは視力回復装置で右目の視力が回復した事に喜びを隠さなかった。



夕方


ホテルのロビー


ラオ「ん? ドカラ?」
ドカラ「………」
ラオ「お〜い、ドカラ〜!?」
ドカラ「…ハッ!? 何だ…ラオか…。」
ラオ「どうした?、浮かない顔をして、お前らしく無いぞ?」
ドカラ「………」
ラオ「まあ、話を聞こうじゃないか。」
ドカラ「…ああ……。」


レイ「ん? ラオ?」

レイとラオの部屋は別々だが、ラオと一緒に部屋に入るドカラが気になって聞き耳を立てた。


ラオ「どうした? 何か有ったか?」
ドカラ「…実は数時間前にある村で『サイドン』が暴れているのを見つけたが、私はただ見る事しか出来なかった。」
レイ「(サイドン…?)」
ドカラ「そいつが立ち去った後、私はそこで『キルリア』と『ラルトス』を見つけた。」
レイ「(キルリア…? ラルトス…?)」
ドカラ「私は直ぐにその子達を助けたが…私はそこで重大な過ちと犯した。」
ラオ「何を…ハッ!? まさかお前!?」
ドカラ「ロケットパイレーツのアズラエルの要塞…そこのポケモン収容エリアに彼女達を…クッ…。」
レイ「!?」
ラオ「お前…何故あんなヤツの配下に?」
ドカラ「私はヤツの本心が分かった時、直ぐにでもヤツの下から離れたかったが…ヤツが『強化ポケモン』を造っていると聞いたら…。」
ラオ「強化ポケモン!?」
ドカラ「ああ、ヤツは密かにこのポケシャラのポケモン達を強化し、世界征服の尖兵にしようと企んでいる。」
ラオ「そんな…命を冒涜する様な事が…!?」
ドカラ「既にヤツは『ラティオス』を使った強化に成功し、更に強化の際に使用し、注入した『人工遺伝子』は前ラティ王朝長の『アルト』と『ライディー』の遺伝子を元に作られた。」
ラオ「なっ!?」

レイ「…………」

レイはそのキルリアとラルトスがルリとラトだと確信し、手紙を書いてホテルを出た。

その翌日の朝にホテルを出たドカラを追い掛けた。

自作の仮面と鎧を持って。


ラオ「お〜い、レイ〜!?」

ラオはドアを開けた。

ラオ「レイ?」

そこにはレイの姿は無く、その代わりに手紙が置かれていた。

ラオ「手紙…?」

ラオは手紙を開いた。

ラオ「…これは!?」
レイ(手紙)『ラオ、済まない、僕は1人で旅に出る事にした。少しの間だけどお世話になりました。また何時の日かお会いしましょう。
レイより』
ラオ「レイ…。」



レイ「この要塞か…。」

ドカラの後を追ったレイは、陸に接している要塞を見つけた。

レイ「…………」

レイは仮面と鎧を付け、要塞に近付いた。

警備1「誰だ!!」
警備2「止まれ!!」
レイ「………」

レイは何も言わずに警備達を倒した。

警備6「キサマ!!」

アズラエル「ほう…中々の腕を持っている。」
警備6「アズラエル様!?」
レイ「!?」
アズラエル「仮面と鎧のエルレイドか…名前は?」
レイ「…『L』だ。」
アズラエル「L…? まあ良い。僕の配下に入らないか?」
警備6「アズラエル様?」
L「……ああ。」
アズラエル「フッ、コッチに来なさい。」
L「………」

レイ…いやLはアズラエルの後を付いた。


数ヶ月後


要塞内部のポケモン収容エリア

L「…………」

Lはルリとラトを見つけた。

L「(ルリ…ラト…済まない…でも何時かは助けてあげるから…。)」

そう心の中で呟いたL(レイ)はその場を離れた。

そして更に数ヶ月後の要塞戦の時にドカラが考案したポケモン救出作戦に賛同し、ポケモン達を救出したが、ルリとラトを救出は出来なかったものの、エピローグで妹達の安否を確認した後、そのまま立ち去った。


レイ「(例え妹達が幸せを手に入れても僕は戦い続ける…今までも…そして此からも!!)」



レイと…終了

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