短編小説

□過去
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過去


今(第1章エピローグ)から数年前

要塞内部


アズラエル「クックックッ…ポケシャラの孤児を使った『強化ポケモン計画』、その全てが完了し、遂に『ラティツー』が完成する…!!」
研究員1「身体安定、心拍数安定、カプセル開きます!!」
アズラエル「良し、出せ。」

研究員は、そのカプセルから『ラティツー』を出した。

アズラエル「クックックックッ…これを使えば世界征服も夢ではない…。」

アズラエルは、その存在に野望を抱かせて…。


1年後


ビィーッ!! ビィーッ!! ビィーッ!!
アナウンス「第4研究所のB-016号研究室で爆発が発生、実験体ポケモンの暴走が原因。実験体ポケモンは現在、発電施設に進入、発電施設の大部分が破壊されており、予備発電に切り替えています。防衛部隊は、直ちに実験体ポケモンを排除せよ。繰り返す…」
アズラエル「何です…?」
研究員1「主任!! 実験体ポケモンが…!!」
アズラエル「では、全員避難しましょう。」
研究員1「ハッ!!」

ビィーッ!! ビィーッ!! ビィーッ!!

アナウンス「暴走ポケモン、更に30体に増加!! 直ちに避難を!!」

アズラエル達は、避難した。


ラテツ「………」

だが、ラテツのカプセルの施錠が完全では無かった為、ラテツは、簡単にカプセルのドアを開けた。謎の声に導かれて…。

ラテツ「誰…?」
謎の声『コッチ、コッチ。』

ラテツは、謎の声のする方に向かった。
そして、あるドアの前に来た。

ラテツ「此所…?」
謎の声『そうだよ、此所だよ。』
ラテツ「………」

ラテツは、ドアを開け、その奥に行った。
其所には、カプセルの中に入った自分と同じような色のラティアスがいた。

ラテツ「君は…?」
?????「私の名前はテトラ。貴方は?」
ラテツ「僕の名前はラテツ。」
テトラ「そう…でもこれで分かった…。」
ラテツ「何が?」
テトラ「この手に貴方の手を重ねて。」
ラテツ「えっと…こう?」

ラテツは、テトラの手を重ねた。

テトラ「うん、有り難う『お兄ちゃん』。」
ラティツー♂「お兄ちゃん?…思い出した…テトラ!! テトラなのか!?」
テトラ「うん、うん。」

アナウンス「暴走ポケモンは全て排除されました。」

ラテツ「テトラ…御免ね…僕もう行かなきゃ。」
テトラ「……またね、お兄ちゃん。」
ラテツ「うん!!」

ラテツは、部屋を去った。


其から数年間は、テレパシーを使い、話し合った。

ラテツ「テトラは何時になったら来るの?」
ラテツ(テレパシー)『御免なさい…私…お兄ちゃん以外の人には忘れ去られてるみたいなの…。』
ラテツ「えっ…?」
テトラ『でも…もし、お兄ちゃんがこの要塞を破壊すれば私を助けられる…。』
ラテツ「…御免…俺にはそんな勇気が無い…本当に御免…でも、いつか必ず助けてあげるから…!!」
テトラ「うん…。」
ラテツ「………」


その後、アズラエルにより、悪のオーラを取り込まれたラテツは、ミーティア達との壮絶な戦いの末、ある意味で生まれ故郷の要塞でミーティアに悪のオーラを分離され、それを自分の手で破壊したラテツは、テトラの事を思い出したが、要塞の落下で脱出せざる負えない状況になり、それ処では無くなったが、ラテツは脱出する時に心の中で『御免…テトラ…でも…必ず助ける…。』と言い、それに『うん。』と一言だけ聞こえた。

ラテツとテトラを強化したアズラエルは、その要塞の爆発の中でミーティアに撃たれ、爆発の中に消え、死亡した。


そして今、ラテツの目の前に、テトラの姿があった。必ず助けると言う約束を果たす為に。
そして、昔やった様に手をカプセル越しに重ねた。

もう二度と離れない様に…。



過去終了

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