〜水の都の護神と青き流星〜(番外小説)

□第2話
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第2話


翌日





ミーティア「…………」

ミーティアは船首にいた。

因みに特にする事も無かった為、夕御飯を食べてから何時もなら夜11時頃に寝るが、今回は夜9時頃に就寝して朝5時半頃に起床した。

ミーティア「フッ、久し振りに長く寝たな。……ん?」

ミーティアは前方に街らしき影を見つけた。

ミーティア「あれは…?」
?????「アルトマーレだ!」
ピカチュウ「ピーカチュウ」
ミーティア「!」

ミーティアがその声のする方向を振り向くと其処に少年…サトシとピカチュウがいた。

ミーティア「アルトマーレ…? そうか…、遂に来たか…。」

そう言ってその場から立ち去るミーティア。

そして、船はアルトマーレの港に接岸した。


アナウンス『只今、アルトマーレに着きました。お忘れ物の無いように。繰り返します…』

船から乗客達が降り始めた。

サトシ「遂に来たか…アルトマーレに…。」
タケシ「ああ…そうだな。」
ヒカリ「ダメでしょ!? そんな顔してじゃ!!」
サトシ「えっ!?」
ヒカリ「笑顔よえ・が・お!」
サトシ「……うん。」

サトシは微笑んで見せた。

ヒカリ「うんうん。それで良し!」
ポッチャマ「ポーチャ。」

そんなサトシ達の数人前にミーティアがいた。

ミーティア「さて…先に何をどうするか…だな。」

そう言って少し足早に歩くミーティア。


アナウンス『只今からアルトマーレ、水上レースの受付を始めます。繰り返します…』
ヒカリ「ん? 水上レース?」
ポッチャマ「ポチャ…?」
サトシ「水上レース!? よーし、だったら今度こそ絶対優勝するぜ!!」
ピカチュウ「ピーカチュウ!!」

そう言うとサトシは走り去ってしまった。

ヒカリ「ああ!! サトシ!!」
タケシ「ヒカリも参加してみないか?」
ヒカリ「えっ?」
タケシ「水上レースというのは水ポケモンに紐をくくりつけ、人は台に乗り、紐の先を持って、くくりつけたポケモンでレースする競技なんだ。」
ヒカリ「へぇ、そうなんだ。よーし、ポッチャマ、優勝しようね。」
ポッチャマ「ポーチャ!!」

そう言うとヒカリも走り去った。

タケシ「やれやれ…。俺は見学だな。」



カフェ


店員「おまちどおさまです。」

店員はミーティアにコーヒー(無論、無糖)を持って来た。

ミーティア「ああ…。ところで一体何が始まるんだ? 随分騒がしい様だが?」

ミーティアはコーヒーの料金を渡しながらそう質問した。

店員「はい、それは間もなく水上レースが開始致しますので。」
ミーティア「水上レース?」
店員「はい、泳ぎ自慢の水ポケモンとトレーナー達が優勝を競い合う競技です。」
ミーティア「へぇ…、そうか…。」

ミーティアは川を見た。
既に準備は整えている様子で、何時レースが始まっても良い様だった。

ミーティア「フッ、退屈しのぎにはちょうど良いな。」
店員「では、水上レースをお楽しみ下さい。」

そう言って店員は立ち去った。

ミーティア「…………」



水上レース受付会場


サトシ「ブイゼル、優勝を目指すぜ!!」
ブイゼル「ブイブイ!」
ヒカリ「よーし、頑張るわよポッチャマ!」
ポッチャマ「ポチャポチャ!!」
サトシ「ってかポッチャマで大丈夫なのか?」
ヒカリ「大丈夫!」
ポッチャマ「ポチャ!!」
サトシ「俺の記憶が正しかったら………、強豪ばかりだぞ? それでも良いのか?」
ヒカリ「勿論!! ねっ、ポッチャマ。」
ポッチャマ「ポチャ!!」

すると1人の男がこちらに来た。

?????「誰かと思ったら、サトシじゃないか。」
ヒカリ「あなたは?」
サトシ「ロッシさん!! 久しぶりです。」
ロッシ「ハハッ、随分元気そうじゃないか。。」
サトシ「はい!!」
ロッシ「…ん? 君は…?」
ヒカリ「サトシ達と一緒に旅をしているヒカリです。」
ロッシ「そうか。僕はロッシ。宜しく。」
サトシ「ロッシさん、またレースの時に会いましょう!」
ロッシ「ああ、また良いレースになりそうだな。」
サトシ「はい!!」
ヒカリ(小声)「ねぇ…、今更言うのものも何だけど…あの人どんな人なの?」
タケシ「ロッシさんは、水上レースの優勝をした事もある人なんだ。」
ヒカリ「えっ!? そんな凄い人なの?!」
ポッチャマ「ポチャ〜!」
ロッシ「おっと、そろそろ時間だな。それじゃ、また。」
ロッシは立ち去った。

サトシ「絶対優勝してやる!」
ブイゼル「ブイブイ!!」
ヒカリ「頑張ろうポッチャマ!!」
ポッチャマ「ポッチャマ!!」

サトシ達はロッシの後を追うように走り去った。

タケシ「やれやれ、また置いてきぼりか…。」
ピカチュウ「ピ〜カ…。」


ミーティア「…ん? そろそろ始まるのか?」

多くの船が川の畔や陸に移動し始めた事に気付いた。

ミーティア「…フッ、楽しみになってきたな。」

ミーティアは内心ワクワクしながらレースの開始を待っていた。

ガブガブガブガブガブガブガブガブガブ……!!

ミーティア「…ん?」

ミーティアはその食べる音のする方を見た。
其処には目の前の食べ物を無我夢中で食べる者達───もといロケット団がいた。

ミーティア「…何だ? アイツ等…?」

ミーティアは少し唖然とした表情で彼らを見ていた。

暫く見ているとアナウンスが入り、そして、水上レースが始まった。

ミーティア「始まったか。」

ミーティアは興味をロケット団から水上レースに切り替えた。

ミーティア「見せて貰おうか、人間とポケモンの絆を。」

ミーティアはそう言い、上空にある大型モニターを見た。
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