本編小説

□第2、3話
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第2、3話


第2話中編と同時刻


未探索エリア218


ラテツ「此処だ…。」

ラテツは『未探索エリア』にある強化研究所の上空に居た。


事は十数分前


ドカラ(モニター)『ラテツ達、聞いてくれ。未探索エリア218に『強化研究所』なる建物を発見した。』
ラテツ「何!?」
レイ「強化研究所…まさか!?」
ドカラ『そうだ。強化研究所はポケモン、最近では人間の強化実験が行われている。』
ラテツ「未だに冒涜としか言えない実験が…!?」
ドカラ「この研究所の写真と詳細なデータを今送る。」

ブンッ…

皆「!?」

ラテツは研究所の写真を見た途端、

キイイィーン!!!!

頭の中で何かが割れたと思った瞬間、『消された9年間の記憶』が戻った。

ラテツ「(この研究所…何処かで…いや、見た事がある!! 記憶が…確か…飛行機事故で俺とテトラ、そして親父しか生き残っていなかった筈だ…。そして俺達は人間達に拾われ、強化実験を受けた…其処で俺の記憶が飛んだ筈だ。まさか…こんな形で記憶が戻るとはな。)」

ラテツはテトラを見た。

ラテツ「(!? テトラはまだ記憶が戻っていないのか…だったら…)これは俺1人で行こう。」
レイ「ら、ラテツ!?」
ジル「1人で…!?」
テトラ「何が有るのか分からないよ!!」
クチート双子「そうだそうだ!!」
アーロン「わざわざ1人で行くのは危険過ぎます!!」
ラテツ「それでも俺1人で行く!!!!」
皆「!?」

ラテツのあまりの剣幕にたじろぐジル達。

ラテツ「分かってくれ…頼む…。」

その言葉は、テトラに自分の記憶を戻してほしいとも聞き取れた。

レイ「………分かった。でも、生きて戻ってくれ。」
ラテツ「ありがとう…。」

ラテツは飛び去った。

テトラ「レイさん…何で…?」
レイ「何か…行かせなきゃならないと思ってな…。」
テトラ「そう…でもこの研究所…何処かで見た気がする…。」

テトラ達は、モニターに映ってる研究所の写真を見た。




ラテツ「フゥ…テトラは…やはり記憶は戻らなくて良い気がするな。」

ラテツはレイから借りたミサイルランチャー二丁を持った。

因みにYランサーは『心の雫』にして首に付けてある。

ラテツ「行くしか…無い!! これ以上俺とテトラの様な者が現れない為に!!」

ラテツは研究所に急下降した。

ラテツ「…?」

ラテツは研究所の異変に気付いた。

ラテツ「こ…これは…!?」

研究所に降り立ったラテツが見た物は、

ラテツ「な…何が起きた…!?」
無残に引き裂かれた研究員達だった。

ラテツ「…………」

あまりの惨状に言葉を失うラテツ。

ゴトッ!

ラテツ「!?」

ラテツは物音を聞き、身構えた。

ラテツ「誰だ!! 出てこい!!」
ネズミ「チュー、チュー」
ラテツ「ハァ…何だ、只のネズミか…。」

ドガアアアアアアアアアン!!!!

ラテツ「爆発!? あっちか!?」

ラテツは研究所の奥に行った。


ラテツ「な!? 黒いラティ…オス!?」

ラテツは黒いラティオスを見つけた。

ラテツ「アイツが研究員達を殺ったのか…」

黒いラティオスはラテツを見つけ、攻撃を仕掛けた。

黒いラティオス「ガアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!」
ラテツ「!?」

ラテツは黒いラティオスの顔を見た。

ラテツ「ま…まさか…お前は…『親父』だと!?」
黒いラティオス「ガアアアアアア!!」
ラテツ「…ハッ!? ま…まさか…ラティツー!?」
ラティツー「ガアアアアアア!!」

ラティツーはラテツを攻撃した。

ラテツ「親父!! ギル父さん!! 止めろ!! 俺だ!! ラテツだ!!」

だがギルと呼ばれたラティツーは攻撃を止めない。

ラテツ「親父!! 親父!!!!」
ギル「ガアアアアッッ!!!!」

ドガッ!!

ラテツ「があっ!!」
ギル「ガアアアアア…!!!!」

ギルはラテツに止めを刺そうとした。

ラテツ「親父いいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいっっっっ!!!!!!」
ギル「ハッ!?」

ギルは正気を取り戻した。

ギル「あ…ぐ…ラテツ!?」
ラテツ「そうだ!! 親父!!」
ギル「そうか…所でテトラは…グッ!?」
ラテツ「親父!?」
ギル「精神が…アグッ…『悪のオーラ』が…グウッ!?」
ラテツ「今…何て!?」
ギル「早く…俺を…グアッ…殺せ!!!!」
ラテツ「なっ!? バカを言うな!!」
ギル「悪のオーラに…精神の全てが…冒される前に…ガハッ!?」
ラテツ「そんな!! 俺は…!!」
ギル「全てを、失う前に!!」
ラテツ「!?」
ギル「俺は…悪のオーラに…精神の全てを奪われ…お前を…殺す事になる…だから…だから精神が保っている内にお前に殺されたい!!」

ギルの悲痛な叫びを聞いたラテツは右手のミサイルランチャーを左手のミサイルランチャーに付け、首にある心の雫をYランサーに変化させ、それを右手に付けた。

ラテツ「親父…分かった…『最大共鳴』!!」

ラテツは最大共鳴をし、黒い翼が生えた。

ギル「あれは…グウッ…光の翼!? …そうか…」
ラテツ「親父!! 行くぞ!!」

ラテツはギルに迫った。

ラテツ「『ランサーラスターパージ』!!!!」

ラテツはランサーラスターパージでギルに攻撃した…そして、

ズサッ!!

ラテツのYランサーがギルを貫通した…。

ギル「ガハッ…これで…良かった…」
ラテツ「ウウッ…」

ラテツは涙を流した。

ギル「泣くな…男だろ…。」
ラテツ「でも…でも!!」
ギル「あの…研究所を…俺ごと…消せ…。」
ラテツ「!?」
ギル「所で…テトラは…元気か…?」
ラテツ「ああ…元気だ…。」
ギル「そうか…これで…心おきなく…死ねる…。」
ラテツ「………さようなら………親父………。」

ラテツはYランサーを引き抜き、ランチャーを展開した。

ラテツ「行くぞ!! 『バーストラスターパージランチャー』!!!!」

ラテツは最大出力でバーストラスターパージランチャーを撃った。

ギル「暖…かい…。」

ギルはその光に暖かさを感じた。

そして、ギルはその光の中に消えた。

ギルを呑み込んだビームの光は、そのまま研究所に向かい、研究所を貫通した。

研究所の地下20階全てを貫通したビーム。
そして、最下部に設置してある自爆装置に当たり。研究所は爆発した。

ドガアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアンッッッッッ!!!!!!

ラテツ「………!?」

いつの間にか涙が止まっていた。

ラテツ「これで…二度と俺とテトラ、親父の様な者が生まれないか…。」

研究所は大爆発を起こし、巨大なキノコ雲を残して消滅した。

ラテツ「親父…。」
ギル『ラテツ。』
ラテツ「親父!?」
ギル『俺は何時でもお前達の事を見ている…だから、心配するな。』
ラテツ「分かった…。」
ギル『じゃあな。』

ギルは消えた。

ラテツ「…幻想だったのか…? しかし…まあ良いか。」

ラテツは立ち去ろうとした。

が、『何か』を感じたラテツは研究所『跡』を見た。

ラテツ「何だ…!? 誰だ!! 出てこい!!」
?????「クククッ…言われなくても出てくるぜ。」
ラテツ「何だ…お前!?」

ラテツは、アウトタウに似た物を見つけた。

?????「俺は、人工細胞と機械化で生まれた存在…バイオ・アウトタウ(以下、B・アウトタウ)だ!!!」
ラテツ「バイオ…アウトタウ…!!」
B・アウトタウ「ラテツ、貴様は同胞を、そして父親をこの手で殺した…どu
ラテツ「だから何?」
B・アウトタウ「…何!?」
ラテツ「こんな殺し合い…お前達ロケットパイレーツが居なければしなかった…だからこそ、俺の手で殺した同胞や親父…更にはお前達の手で殺された者達の為に俺は…お前達を討つ!!!!」

ラテツはB・アウトタウに迫った。

B・アウトタウ「掛かって来い!! ラティツー2号!!」
ラテツ「俺の名はラテツだ!! 『ランサービーム』!!」
B・アウトタウ「食らえ!!」

ラテツのYランサーの側面のビーム砲(ランサーファング時は主砲)とB・アウトタウの手にあるビームライフル(ビームサーベルとしての使用が可能)が火を吹いた。

B・アウトタウ「今だ行け!!」
ラテツ「!?」
B・アウトタウ2「おうよ!!」

もう1機のB・アウトタウが逃亡を図った。

ラテツ「待っ…チイッ!!」
B・アウトタウ「クックックックッ…逃がしはしない!!」
ラテツ「なら…ぶっ倒してやる!!」
B・アウトタウ「こいやぁーーーーーー!!!!!!」
ラテツ「言われなくても来てやる!!!」
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