文
□一万打記念
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安アパートの朝は寒い。
布団の中は温かいが、暖房をつけて室内が温まるまで、顔を出して息を吐くと白く見える程だ。
鼻の頭も冷たい。
毎朝憂鬱なのだが、しかし隣にいる少年そうでも無いらしい。
「だって暖まるまで暫く透さんとくっついてられるから」
破壊的に可愛い事を言ってのける塊をぎゅっと抱きしめ、そんなのいつでもくっついていれば良いと告げてやる。
そうするとまた酷く嬉しそうな顔をするものだから、白い吐息を重ねる様に口づけた。
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