〔理科〕


「‥‥気持ち悪い」
「ったく仕方ねーだろ!授業なんだからっ!」

普段は教室で黒板に向かい受ける授業なのだが、本日は理科室にて実験中。
先ほどから悲鳴が理科室に響いている。

「こんなん、やって何を得るんじゃ。」
「知識だろぃ」
「‥‥‥んな知識いらんっ!こんな健全な中学生が一生のトラウマになったら学校はどう責任とるんじゃ!!」
「先生ー!仁王くんがうるさくて進められませーん。廊下に追い出してください!」
「ひどいっ寂しんぼの俺を一人にするなんてブンちゃんの鬼!」
「ヒッキーみたいな顔して何言いやがるかっ!」

机に顔を背け、目を瞑って頭を抱える仁王に呆れた顔をするブン太。その手にはメスが握られている。そして机の上には蛙。
本日の実験は蛙の解剖なのだ。

「もう、嫌じゃっ!」
「だからうるさいっての!!やれないだろぃ!!」
「もう、終わっ、たよ?」

「「え!?」」

書いたメモを前に提出してテキパキと片づけをすます彼女の姿に固まっている二人。




――――
彼女は自分らより格好良い所もあります。

〔平気なんか?〕
〔嫌、だけ、ど仕方な、いもん〕
〔かっけー!!〕





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