《NOVEL》
□桃太郎っぽいもの
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桃太郎っぽいもの
むかしむかし、あるところにおじいさんとおばあさんがいました
おじいさんは毎日山に芝刈りに……行かずに街で結婚詐欺をしに行き
『仁王、たるん…うっ……』
『弦一郎、黙れ』
『蓮二、息が…でき……ん』
おばあさんは真面目に川に洗濯に行って、二人は仲良く暮らしておりました
ある日、おばあさんが洗濯をしていると川上から大きな桃が流れて………アレ??
ゲシっ
『弦一郎、行ってこい』
流れて来ました
『……真田くん』
桃からはみ出てた真田を見なかったことにしたおばあさんは桃をひこずって家に持って帰りました
夕方になって帰って来たおじいさんは桃からはみ出てた真田を見て
「柳生、変な物は拾って来たらいかんじゃろ。元あったところに戻してきんしゃい」
おばあさんに桃を戻して来るようにいいました
「ですが……」
「戻してきんしゃい」
「わかりました、仁王くん」
おばあさんが桃を戻しに行こうとしたら
桃がひとりでにザクっと割れて中から男の子が
「たるんどる」と飛び出して来ました
「遅かったか。柳生、見てみんしゃい。変なのが中から出て来たじゃろ。だから捨てて来いって行ったのにのう」
「すみません、仁王くん」
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