short novel

□逢いたい気持ち、駆られる衝動
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ねぇ、ギン……


いつも行き先を告げずに消える悪い癖


まだ


直ってはいないのね


アンタが藍染隊長と東仙隊長と消えてから



思い出すのは昔の記憶ばかり……





「食べ。腹へって倒れられるゆうことは、キミもあるんやろ?霊力」


「…キミ………も…?」


「あァ、ボクもや。市丸ギン、よろしゅうな」






お腹がすいて動けないアタシに


アンタはそう言って声を掛けた



思えば……それから



ずっと一緒にいたわね





ねぇ、ギン



あの時、アンタが差し出した手の温もりは


今でもまだ…アタシの胸に残ってる





あれからずっとアタシはアンタの背中を見て来た



アンタに追いつきたくて



アンタの横に立ちたくて



私もアンタの後を追い掛けて真央霊術院に入学した



アタシが追いついたときにはアンタはまた一つ先に行ってて



いつまでたっても見えるのは背中だけで…



アタシはアンタの背中じゃなくて……



ギン、アンタの横に立ってアンタと同じセカイが見たいのよ





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