―季節―
12月末。
ゼルガディスとアメリアは寒空の下、山道を歩いていた。
「わぁ!見て下さいゼルガディスさん!雪ですよ!」
「そんなに雪が珍しいか?」
「セイルーンではなかなか降らないものなんで…、綺麗ー…。」
「風物詩の一つだな。」
「今年ももう終わりですね…。リナさん達元気かなぁ…。」
「あいつらの事だ。どうせ盗賊いびりでもしてるさ。」
「それもそうですね。」
アメリアは冷え切った小さな両手を口元に運び、息をかけ暖める。そんな光景を見てゼルガディスはぽつりと呟いた。
「…こんな風に年を越さないよう、来年こそは元の身体を…」
「へ??どういう意味ですか?」
「…ただの独り言だ。気にするな。」
「…?」
「それよりこんな寒空の下で野宿するつもりか?先を急ぐぞ。」
「あっ!待って下さいよぉ!」
アメリアは足を早めるゼルガディスの後を追いかけた。
来年、再来年、この先ずっと一緒に年を越したい。
元の身体を取り戻してお前と一緒に。
―季節―
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いやー、最近は寒くなりましたね!
年末忙しいので、早めに大掃除していてふと思いついた作品です。
甘ったるい感じがしますが、そこは悪しからず←