駄文

□七夕
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「皆さん七夕をご存知ですか?」


唐突に話しを切り出したのはゼロスだった。

「七夕くらい知ってるわよ。んで?なんであんたがまた一緒についてきてるわけ?」

「いやぁ、たまたま方角が一緒なもので僕もご一緒させて頂こうかと♪」

リナの隣を歩きながらいつも通りの笑顔のゼロス。
その隣を歩いていたアメリアがポンッと手を打つ。

「そういえば今日でしたね、七夕。」

「えぇ、しかもこの先にある町では彦星と織り姫の伝説が伝わる町らしいですよ。」

「伝説?七夕は各国共通でしょ?」

「この先の町は天の川が一番綺麗に見える事からこの町から彦星と織り姫は天に登ったと言い伝えられているとか。」

「本当ですか!?素敵です〜!」

ゼロスはキラキラと瞳を輝かせるアメリアの肩に手を置くと続けてこう話した。

「七夕伝説は知っていますよね?こと座の織女星とわし座の夏彦星の星座、星の逢引であることから七夕は別名、『星合』ともいうそうです。また7月7日に降る雨を催涙雨といい、催涙雨は彦星と織り姫の涙ともいわれているそうですよ。」

「ゼロスさん詳しい〜!すっごくロマンチックです〜!」

先ほどより増してうっとりしているアメリアを一歩後ろから見ていたゼルガディスが口を開く。

「…ふん、ゼロス…魔族はいつからそんなロマンチストになったんだ?」

「もうっ!ゼルガディスさん!」

早くも挑発的な態度のゼルガディスにアメリアが振り向く。

「僕も聞いた身ですので…♪」

ピリピリとした空気。
口を開いたのはガウリイだった。

「まあまあゼル、そのくらいにしといて…。どっちみち今日泊まる場所はこの先の町なんだろ?早く行こうぜ。」

言うな否やガウリイは先を歩き出した。
続いてリナ、ゼロスが歩き出し、ゼルガディスとアメリアはぽつんとその場に。

「さ、行きましょう。ゼルガディスさん。」

アメリアはゼルガディスの手を引き、リナ達の後を追いかけた。
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