駄文

□白雪姫
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むかしむかし、ある国にアメリアという雪のように肌が白く、美しい姫君がいました。
その美しさから、アメリアを白雪姫と呼ぶ者もいたそうな。
その国にはリナという、ちょっと…そう、ちょっと傲慢な王妃もいました。
ある日、リナ王妃は城に訪れた旅の商人から真実の鏡を見せられ、鏡を強奪しました。
それからというと、リナ王妃は毎日その鏡を覗き込み、問い掛けるのです。

「鏡よ鏡、世界で一番美しくて可愛くて優しくてスタイルが良いのはだぁれ?」

『……ι』

「早く答えないと叩き割るわよ。」

『っ!!…それは白雪姫です。』

鏡は自分の命の危機を察し、正直に答えました。

「きぃぃいいいいっ!このあたしを差し置いてアメリアですって!?今すぐ訂正なさいっ!」


リナ王妃は怒りを表に鏡を両手でわし掴みました。
しかし鏡は言いました。

『私は真実の鏡。嘘をつく事はできません。』


その言葉を聞くなり、リナ王妃はバサリと鏡に布を被せ、王座に座ると瞬間的に閃きました。

「そうよ!アメリアがいなくなればあたしが一番になるじゃない。」

リナ王妃は直ぐさま使いの者に樵(きこり)を呼ばせると、樵にアメリア姫を城から連れ出し殺害するよう命じました。
樵は初め、断りました。しかしリナ王妃に歯向かう事は重罪と一緒。
樵は城から連れ出す為、アメリア姫の元へ向かいました。


 
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